Episode 22 *。゚ ページ22
*
「え…有岡くん?!」
大貴あ!くん付けしたなー?
「いや、あの…その…」
大貴涼介、ほんとAのこと好きだよね〜
何回も同じ話してるんだもん。まぁ、俺もAの話聞いて好きになったんだよ?だから俺のこと好きになってほしいな〜。
「な…なに言ってるんですか!
私なんか…全然何の取り柄もないのに。
遊びなら…本当にお断りです!
仕事のことだってあるし…続かないと思います!」
────私…何言ってんだ!!
有岡くんのこと好き…?なのに…
なんてこと言っちゃったんだ…
思ってることとやってる事が真逆になってる私は
完全に慌てている。
こんなふうになったのは生まれて初めてで
好きなはずなのに不安な気持ちが勝ってしまった。
────こんなの違う。
大貴うん。
でもなんと言われようと諦めるっていう選択肢は
俺にはないから。
「え…」
予想外な言葉に私は動揺が隠せない。
大貴後悔したくないから言うね?
俺は、涼介よりもAを知ってるわけじゃないけど
これからAのこといっぱい知りたいと思ったし
誰にも渡したくないって…会った瞬間に思った。
…って俺の方も結構重いこと言っちゃったね(笑
ごめんね!でもこれが本当の気持ちだから!
返事は後ででいいよ!…じゃーね!:#ffd700)
明るくそう言って切られた電話。
私だって正直に言ったら、
からかわれてるとか、すぐ別れるかもとか、
そういう先の事ばっかり気にしちゃう。
でも、そんなのはどうにかなる話で、
私が大貴と付き合ったら涼介が自分の前から
いなくなっちゃうんじゃないかなんて
欲張る自分がいる。
いつも自分のことばっかり考えている自分が
心の底から本当に嫌い。
恋なんて軽く出来て、楽しければいいってそう思ってた。
でも今、そう考えていた自分を蹴っ飛ばしてやりたい。
こんなに苦しくて、ドキドキさせられっぱなしで、
好きな人なのに何も素直に言えなくて、
軽い気持ちなんかじゃ処理できない恋を、
今、目の前にしている私はこのままじゃ
何もできないまま終わっていくに違いない。
今までしてきた恋は後悔ばかりだった。
本当の気持ちも言えず、
何を言っていいのか本人を目の前にすると
頭が真っ白になる。
そんな自分とおさらばするために
あまり自分が知られていない高校に入学した。
──── 大貴のこと好きなのに…
これじゃ…前と同じだ…
「どうしよう…。」
*
Episode 23 *。゚→←Episode 21 *。゚
4人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:MÏαyα | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miayahome1225/
作成日時:2016年10月29日 22時