6.0cm ページ14
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Ymmt side
僕はこの日、福良さんに一生着いていこうと決めた。
その日は講義が午前中だけで、僕はルンルン気分でコンビニのアイスを買って、オフィスに向かっていた。
オフィスではずっと楽しみにしていた企画を撮ることになっていたし、なによりなかなか時間が合わない兎堂さんと会えると分かっていたから。
兎堂さんというのは、QuizwKnockでスケジュールの管理やTwitter等の管理をしてくれている、僕より小さなアシスタントプロデューサーさん。
ちっちゃいけど頼りがいがあって、初対面の時は距離があったけど、今はよく頼らせて貰っている。
ymmt「……あれ、あそこに居るのって」
頼りがいのある小さなアシスタントプロデューサーのことを思い出していれば、ある人物が目に入って思わず足を止める。
いつもと髪型の違うその人物は、確かに今思い浮かべていた兎堂さんで。
彼女の目の前には、ガタイの良い男性が二人、仁王立ちしていた。
咄嗟に物陰に隠れてしまったが、あれはどう見てもまずい状況だと思う。
どうする山本祥彰。僕なんかで追い払えるか。
……うーん、返り討ちにあいそう。
「良いじゃんちょっとくらい。な、今日くらい休んだって怒られねぇよ」
「……そういう、わけにも……いかないので……」
「あぁ?俺達の言うこと聞けねぇってか?」
男の声に、兎堂さんの華奢な肩がピクリと上がる。
これは非常にまずい。無理とか言ってる場合じゃない。割り込まないと。
そう思い「あの」と物陰から飛び出そうとすれば、それよりも早く、僕より大きな影が前を横切った。
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白菜(プロフ) - SALTさん» いえいえ、私なんてまだまだぺーぺーなので見つけられなくて当然です。こんな数ある作品の中から私の作品を見つけてくださっただけでも光栄です。fkrさんの小説は他の方もかなり面白いお話を書かれてるので、是非探してみてください!コメントありがとうございました! (2021年4月2日 17時) (レス) id: 367472b3a3 (このIDを非表示/違反報告)
白菜(プロフ) - 花蓮さん» ありがとうございます! (2021年4月2日 17時) (レス) id: 367472b3a3 (このIDを非表示/違反報告)
SALT(プロフ) - 白菜さんの作品を見ながらなんでこんな神作者様と神作品を見つけることが出来なかったんだろうとorz←の形でコメ打ってます((問打の方々ではあまり見ない方の小説でしたが面白かったです!遅くなっていますが完結おめでとうございます(*´ω`*) (2021年3月30日 10時) (レス) id: 17a3f4fea4 (このIDを非表示/違反報告)
花蓮 - 本当に素敵なストーリーでした!福良さん… (2020年9月27日 21時) (レス) id: b11d0cfa2b (このIDを非表示/違反報告)
和奏(プロフ) - 白菜さん» そうなんですね(笑)一言一句漏らさないように読んでいたのに(ストーカーかよ)興奮のあまり見逃していたのかと思いました…実は太田さんの方の「おまけ」を見て読み直したくなったんです…。あ、因みに私、2回目どころじゃないと思います、なんなら暗唱できます(やめろ) (2020年9月6日 21時) (レス) id: ea0b227b7d (このIDを非表示/違反報告)
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