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13.3cm ページ31









……きっと、今ごろあの子は僕よりもっと凄い人と、幸せに暮らしている筈だ。

僕より凄くて、でも変なところで抜けてて、好き嫌いが多くて、撮影の旅行ですら「えー遠すぎ」なんて文句言って。
眠ってるはずなのに、彼女を絶対離さないというようにぎゅーっと抱き締めてるような、そんな人と。



まぁもう、吹っ切れてるから別に良いんだけどね。



sgi「はい、じゃあ次、Aちゃん」

「おやすみなさい」

sgi「ちょっと待て、聞き逃げは大罪だぞお前」

「……どのくらい?」

sgi「執行猶予は確実につかないな」

「それは困るます」

sgi「困るますってなんだ」



須貝さんの言葉で、一度布団に潜った兎堂さんが再び顔を出す。
そして暫く考えるような素振りをした後に、彼女は「思い付かない」と真顔で言った。
いや、まぁ確かに恋ばな自体知らなかったんだから可笑しくはないんだけど。



sgi「なんでも良いのよ。ほら、福良くんとのこととか」

「……初キスは拳くんだった」

sgi「え、なにそれ尊っ」

ymmt「オタク出てますよ須貝さん」



初キスが福良さんということは、彼女にとって初めての彼氏も福良さんだったのだろう。
初キスは福良さんだった、とカミングアウトした彼女は暗闇でもちょっと照れているのが分かって、なんだか微笑ましくなる。
きっと、オフィスでは好き好きオーラは出していないけど、心の中では福良さんのことが大好きなんだろうな。



sgi「因みにさ、Aちゃんは福良くんのどこに惚れたの」

「……う”う”ん」

sgi「どっからその声出してん」



どうやら彼女にとっては変化球だったらしく、凄い変な声が飛び出す。
僕もそうだけど、こういう話に慣れてないんだろうな。
というより、福良さんのことが好き、という感情を表に出すこと自体に慣れてないんだろう。







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白菜(プロフ) - SALTさん» いえいえ、私なんてまだまだぺーぺーなので見つけられなくて当然です。こんな数ある作品の中から私の作品を見つけてくださっただけでも光栄です。fkrさんの小説は他の方もかなり面白いお話を書かれてるので、是非探してみてください!コメントありがとうございました! (2021年4月2日 17時) (レス) id: 367472b3a3 (このIDを非表示/違反報告)
白菜(プロフ) - 花蓮さん» ありがとうございます! (2021年4月2日 17時) (レス) id: 367472b3a3 (このIDを非表示/違反報告)
SALT(プロフ) - 白菜さんの作品を見ながらなんでこんな神作者様と神作品を見つけることが出来なかったんだろうとorz←の形でコメ打ってます((問打の方々ではあまり見ない方の小説でしたが面白かったです!遅くなっていますが完結おめでとうございます(*´ω`*) (2021年3月30日 10時) (レス) id: 17a3f4fea4 (このIDを非表示/違反報告)
花蓮 - 本当に素敵なストーリーでした!福良さん… (2020年9月27日 21時) (レス) id: b11d0cfa2b (このIDを非表示/違反報告)
和奏(プロフ) - 白菜さん» そうなんですね(笑)一言一句漏らさないように読んでいたのに(ストーカーかよ)興奮のあまり見逃していたのかと思いました…実は太田さんの方の「おまけ」を見て読み直したくなったんです…。あ、因みに私、2回目どころじゃないと思います、なんなら暗唱できます(やめろ) (2020年9月6日 21時) (レス) id: ea0b227b7d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白菜 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年8月11日 1時

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