私に居場所をくれた人【赤葦京治】 (ページ21)

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居場所 21 ページ21

貴方「…ほんと？」

あまりにも信じられない話だからまた聞き返す

赤葦「おれ、そんな嘘つかないよ。…好きだよ。俺が…A…の居場所になってもいいですか」

なにかのブレーキが切れたように涙が溢れてくる

話せなくて

上手くしゃべれない

だから

わたしはおもいっきり頷く

赤葦「ふふ、ありがとう」

と嬉しそうな顔をした

あれ、赤葦くんってポーカーフェイスじゃなかったっけ？

貴方「…ありがどう」

赤葦「どういたしまして」

そんなときだった

足音がしてふりかえると

クロと研磨がいた

研磨「…おめでと？」

貴方「研磨…」

研磨「クロがね、話したいって」

ちらっとクロを見る

手が震える

研磨「…クロ、言わないと」

わたしから少し目をそらして

またわたしと目を合わせたくろ

クロ「…悪かった」

震えていた

貴方「…もういいよ」

許すの良いじゃない

貴方「もう…バレーは…いいや」

クロ「！！」

バレー部に居場所ができたとしても

わたしがバレーをできるようになるわけじゃない

貴方「…私は………もう皆を好きになることはできないよ」

それだけいって

私はその場を後にした

もう

戻る気なんて

一ミリも

ない