他校の君との恋物語【孤爪研磨】 (ページ44)

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第44話胆試し1 ページ44

胆試しが始まった

ふたりで一組

もちろん研磨くんと組んだ

好きな人のパワーでなんとかなるかと思ったけど

うん、

怖いには勝てない

貴方「ひゃあ！！？」

ほっぺにぬるっとしたものがあたってわたしは飛び上がる

貴方「……うう」

研磨「…大丈夫？」

貴方「もう帰りたい」

研磨「…帰りたいなら…早く進もう」

と私の手を握ってくれる

言葉はそっけないことが多いけど

なんだかんだ優しいよね

貴方「…怖くないの？」

研磨「うん。だってただの胆試しだし、本物が出たら流石に驚くけど」

貴方「……わたし見えるよ」

そういうと驚いたかおをする

貴方「…遺伝。みんなお寺仕事してて。だから見えちゃうのが怖くて。こういう暗いとことか、苦手…」

私の手を握るちからがすこし強くなった

研磨「…大丈夫。俺いるから」

ドキッとしてしまう

すると

誰かに足を捕まれて

わたしは思いっきり転ぶ

貴方「いたい……」

研磨「血…出てるね…」

道はコンクリート

派手に転べば、血もでる

貴方「うぅ…」

痛さと怖さで泣くと

研磨「…乗りなよ」

とわたしの前にしゃがむ

断っても多分乗れとか言われるだろうし

わたしはおとなしく乗ることにした

暖かい…

研磨「…軽い」

貴方「…そ？」

研磨「…うん」

恥ずかしいけど

なんか落ち着く