月と花【転生皇女は人魚姫でした】 (ページ9)

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貴方「ん………」

目を覚ますとあたりは真っ暗。
多分深夜だろう。

隣には驚瀾が眠ってる。
もちろん叫びそうになったのは言うまでもない。

…ずっと付いててくれたんだ。

驚瀾「ん……起きたんですか」

貴方「ありがとう。」

驚瀾「良いんですよ。」

疲れた顔をしてる。

でも私に向ける笑顔は誰よりも優しい。

彼もつらい思いをしてるの私は知ってる。

貴方「…敬語はやめてよ。もっと親しくなりたい。それに私の秘密を知ったんだから、もう互いに畏まる関係じゃないわ」

驚瀾「…わかった。ではそうする」

貴方「ふふ、ありがとう」

彼との距離が縮まった気がして嬉しい。

皇子してる彼を見てみたいな。

彼の国を見たい。

　

貴方「もうお疲れでしょ？ここに泊まって。明日送るわ」

驚瀾「でも」

貴方「いいから！これぐらいしかお礼として出来ないから……」

驚瀾「お礼なんていいのに……じゃあお言葉に甘えて…」

起き上がろうとしてた身体をまた倒して私とは反対を向く。

私のこと意識してくれてるのだろうか。

貴方「おやすみなさい。」

驚瀾「おやすみ」

今日は久々にいい夢が見られそう。