花のような恋【賢者の石偏】 (ページ17)

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目が覚めると見慣れた部屋に薬品の匂い。

それだけでもうどこだかわかる。

そしてこれから怒られることも。

貴方「……おはようございます」

スネイプ「やっと目を覚ましたか」

心配…してくれたのだろうか。
私の頬に添える手はどういう意味を示しているんだろう。

貴方「罰なら…何でも受けます。だからどうか止めないで。確信したんです。彼は…クィレル先生は…黒です。私の敵です。」

スネイプ「勝手な行動は許さん。今後一切。ダンブルドア校長からもそういわれている。お前の今の目的は自分探しだろう」

貴方「違う！！あの御方を、この世から消すこと！消さないと……私は……そんな余裕な気持ちを持てないっ…」

スネイプ「お前が消さなくとも、我が校にはお前と並ぶ優等生がいる。ハリー・ポッター。彼等も動き始めている。もちろん、吾輩たちはそれを止めようとするがな。先生として。大人として。」

彼に何ができる？
ただ、有名なだけでしょ？

あの御方から逃げて生き残れた。

ただそれだけでしょ？

スネイプ「それから…吾輩はあんな噂ごときでこの場を去ることはない。お前が気にすることではなかろう。」

短くなった私の髪の毛を掬い上げて言うセブルス教授。
貴方はズルいですよ。

そうやってどんどん恋に落としておいて

距離はちゃんと適切で

ムカつくくらいちゃんと大人で

貴方「っ……なら私は……ハリー・ポッターを試してきます。」

これ以上貴方に落ちないように

私は逃げるように部屋を飛び出た。