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story13 ページ13

あれから何試合もした結果。
烏野は一度も音駒高校に勝てなかった。



けど皆スッキリした顔してる。
負けて悔しがってる顔をしてる人はいない。





貴方「これ、記録です。あくまで敵なので詳細は書いてないですけど良かったらどうぞ!」




黒尾「おー!助かる〜ありがとな!」




貴方「いえ、では私はこれで…」





早く飛雄のところに行きたいのに、手首を誰かに掴まれて引き止められた。
振り返ると孤爪君が少し気まずそうに私の手首を掴んでいた。



まさか孤爪くんに引き止められたりするなんて思わなかった。周りの皆も驚いた顔をしてこちらを見ている。







孤爪「珱宮さんって…バレー…してたよね」




貴方「!!…………っ」




孤爪「そっか……じゃあまたね」





私が選手だったことを知らない人のほうが少ないんだ。
それは自覚していたし、覚悟もしてたけど




いざ私を知ってる人に会うと怖くなる。
何を言われるのか、幻滅されないか怖くなる。






飛雄「おい、A。行くぞ」




貴方「あ……うん」




飛雄「どうした?なにか言われたか?」




貴方「ううん、またねって挨拶されただけ!ほら帰ろ!」






飛雄に過去のことで弱音を吐くのも嫌気がする。
こんなんだから



こんな弱いからあの日私は居場所を奪われたんだ。

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作者名:愛姫 | 作成日時:2024年1月2日 17時

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