君の隣【乃木ルカ】 (ページ41)

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季節は少し流れて

アリス学園はすっかり冬景色。

クリスマスパーティーも近いことから私はルカとセントラルタウンに来ていた。

少し遅れたけど棗の誕生日パーティをするらしい。
本人には内緒だから説得に手こずった。

貴方「あ、ルカ。ここの雑貨屋さん行きたい」

ルカ「ん。俺もここ気になるし入ろうか」

入ってみると普通の雑貨屋さん。
だけど私にはキラキラして見えた。

アリスに縛られていないものたちは全て輝いて見えてしまうのは多分自分がアリスで幸せじゃないから。

貴方「…これ……」

私が手に取ったのはオルゴール。

オルゴールは何度も巻き戻しが効く。

リラックス効果もあるし棗にピッタリ。

貴方「…これ下さい…ラッピングありで」

店主「まいどあり」

店から出ると先にルカが待っていた。
ルカも買い物を済ませたらしい。

貴方「…ねぇ、ルカ」

ルカ「？どうした？」

貴方「ううん、やっぱ何でもない」

私はルカが好き。

でもその言葉を口から出す勇気はやっぱりまだ出なかった。

貴方を幸せにできる自信がないから。

巻き込みたくないから。

鳴海「お、二人も買い物終えたんだね」

貴方「杏樹先生…！」

鳴海「っと……Aちゃんは相変わらずだね〜」

私を軽々と抱き上げて頭を撫でてくれた。