君の隣【乃木ルカ】 (ページ4)

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貴方「………はぁ」

あの子は昔の私とそっくり。
昔の私だったらきっとあんなんだ。

あのこにも、笑顔で話しかけられたかもしれない
こんな自分になってしまった自分に嫌気がする。

貴方「戻りたい…」

あの頃の自分に。闇を知らない私に。

「A」

聞き覚えのある声に、私は振り返る

貴方「棗、ル力…」

二人は黙って、私の隣に座った

ル力「何かあった？」

何か…

貴方「何もないよ」

ル力から目をそらす。

それから沈黙がつづきあの転校生がきた

「あー！いたいた！大丈夫かー？」

明るい笑顔。私はこの子が羨ましい

貴方「大丈夫。蜜柑ちゃんだっけ？」

み「うん！そやでー！Aちゃん達はこんな所でなにしてるん？」

貴方「教室…煩いから。」

み「あぁ…ごめんなぁ。うちらのせいやんな」

落ち込む蜜柑ちゃんをみて微笑む。
この子は何も悪くないのにね。

貴方「そんな顔しないで。貴方は、笑っている方が可愛いから」

み「！！…Aちゃんも可愛いやん！もっと笑わな！」

無邪気に笑う蜜柑ちゃん

もっと笑う…か

貴方「昔の私は貴方みたいに毎日笑ってたの」

み「え…？」

皆の反応に私は我に返り口を押さえる
言うつもりなんてなかったのに。

貴方「ごめんなさい…」

不意にでた言葉
もう、これが口癖なのかもしれない

み「笑えへんねんたら、ウチがわらかたる！Aの笑顔めっちゃ可愛いから」

貴方「っ…」

こんな言葉初めて言われた

この子なら本当に昔の私を取り戻してくれる

なぜかそう思えたんだ

貴方「ありがとう」

涙を堪え優しく微笑んだ
それから、四人で暫く、いろんな話をした。

棗はオール無視だったけど…