君の隣【乃木ルカ】 (ページ17)

今日:3 hit、昨日:4 hit、合計:27,071 hit

story17 ページ17

翌朝
目が覚め、身体が重く感じて嫌な気がした。
頭も痛い。

棗「起きたか。」

貴方「うー……頭が割れそう……」

棗「昨日アリス使いすぎただろ。」

私のアリスの形は少し特殊で、アリスに底がなく、威力も強めだけど寿命に影響はない。だけど使いすぎると疲労から体調を崩してしまう。

小さいときも無意識アリスを使ったりして寝込んでたっけ。
あのときは叔母様が良く優しく看病してくれてた。

そのぬくもりを感じられないのは少し寂しいかも。

貴方「わ…たし…自分の部屋……戻る……っ」

立ち上がろうとするも足に力が入らなくてその場に座り込み、棗が支えてまたベッドに戻された。

棗「ナルが迎えに来る。それまでゆっくりしとけよ。」

貴方「…ありがとう…」

棗もきっとまだしんどいのに。
私のこと心配してくれてるんだろうな。

棗は見た目は怖そうだけど、実はめちゃくちゃ優しくて脆くて誰よりも強がりなんだよ。
沢山沢山、我慢してきてるんだよ。

貴方「な…つめ…も…」

棗「？」

貴方「いい子…！」

力なく棗を抱きしめてふにゃりと笑って見せる。
棗はいつも人のことばかり。

自分の事を抱きしめてあげられないから

棗「……馬鹿じゃねぇの。」

貴方「ふふ、いつも私に優しくしてくれてありがと…」

棗「もういいから。寝ろよ」

照れ隠しなのか私を強引に布団の中に入れた。