君の隣【乃木ルカ】 (ページ16)

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全員倒した頃、棗が資料を数枚握りしめて資料室から出てきた。辺りは血まみれで気持ちが悪い。

私にも血がついている。
ごめんなさい。何度心でつぶやいたかな。

棗「わりぃ…」

貴方「いいの。帰ろう…」

血まみれの服を脱いでその場で燃やして消し去る。

こんなの持って帰っても使えないし、捨てても証拠が残る。

棗の手を握って瞬間移動をしようとしたときだった。

「A……？」

振り返って私は目を見ひらく。
そこには私に似た女の人が悲しそうな顔をして立っていた。

お母さん…？

そう聞く前に私は瞬間移動で学園に戻ってしまった。

棗「今のって…」

貴方「…そんなわけないよね。違う…よね？」

お母さんじゃない。
だってあったこともないのよ？あの人がお母さんなんてわかるはずもない。

それなのにどうしてこんなにも気になるんだろう。
もう一度会いたいなんて思うんだろう。

棗「…とりあえず、寝るぞ。今のお前、一人にしたら危なっかしいし」

泊まっていけということだろう。
混乱する私が暴走するとでも心配したのかな。

そこまで私脆くないけど、一人で寝れる自信もなかったし甘えて泊まることにした。