君の隣【乃木ルカ】 (ページ14)

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今日からアリス祭の一週間前で学園内は騒がしくて居心地が悪かった

だって私には関係のないことなんだもの。
明るい世界に触れるのが怖い。

貴方「…賑やかだね。初めてのアリス祭だけど、ワクワクしない。」

危険能力の教室で騒がしい外を見下ろす。
本来なら私もあんなふうに楽しんでいたのかな？

ルカとも……
ううん、考えちゃいけない。

ルカや蜜柑を汚しちゃいけないから。

棗「会議終わりだとよ。」

貴方「……わかった」

棗「…お前をこっち側に来ないよう尽くしてたつもりだった」

後悔とか悲しみとか色んな感情が混じった顔をして棗は私を見ていた。

きれいな紅い瞳。
私と出会ったときよりも目つきが優しくなったのは蜜柑のおかげなんだろうな。

だからこそ蜜柑はこちら側へ来てはいけない。
守らなくちゃいけない。

貴方「棗くんのせいじゃないよ。学園に来る前から私は目をつけられていたしね。なにもかも学園が悪いの。大人の汚い鳥かご……」

子供である限り、私達は大人に勝つことなんて出来ない。
この鳥かごから逃げることも許されない。

それでも生きることが出来てるだけありがたいのかもしれない。

貴方「…いつか…こんなとこから抜け出して自由になろうよ。アリスなんてことも忘れるぐらい普通の生活……してみたいっ」

棗「…！………大人………早く大人になりたい……守りたいものを守れるぐらいの強さがほしい」

ねぇ、あったことのないお母さん、お父さん

今どこにいますか？

今、何をしていますか？