君の隣【乃木ルカ】 (ページ13)

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story13 ページ13

貴方「…これが現実…わかってたのに。」

心が痛い。
涙が静かに流れ落ちる。

声を出すこともせず私は静かに泣いた。

ルカは何も言わず、何もせず私の隣で静かに空を眺めていた。ルカのことだから私や棗のこと考えてくれてるんだろうな。

蜜柑「A！！」

貴方「ぅ……わ……っ」

名前を呼ばれたかと思えば、飛びつかれて私は尻餅をつく。
下、コンクリートだしおしりが割れそうなほど痛いけど、蜜柑がこの場に来たことのほうが驚いてどうでも良かった。

貴方「蜜柑…？…どうして……蛍まで」

蛍「AはAだもの。噂1つで離れたりなんかしないわよ」

蜜柑「Aはウチらの親友やもん！」

昔からアリスのせいで気持ち悪がられていた私。
仲良くしてくれる人なんて、アリス学園にくるまで誰一人居なかった。

私のアリスは氷と癒やしとコピー。
どれもコントロールはできるけど力が強く、この学園でも危険人物として扱われた。

棗みたいに寿命に影響したりはしないけど疲労感は酷い。

ル力「良かったね」

貴方「…うんっ」

こんな汚い大人たちの世界にも光があった。
でもそれに触れているのはやっぱり怖くて複雑。

私が触れたら壊れてしまいそうで怖いんだ。