無花果 2

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蓮をベッドに寝かせた後リビングに戻ると、ソファに座る翔太の後ろ姿。
隣に座ってそっと手を握ると、ジトっと睨まれるように見つめられた。


「....なんだよ」


「ん？さっきまで蓮を構ってたから、次は翔太の番かなって思ったんだけど」


「......」


そう言って不機嫌そうな顔を覗き込むと、恥ずかしそうに顔を逸らされた。


「風呂行くんじゃねえの」


「行っていいの？」


「...........別に」


相変わらず素直じゃないな。素っ気無い返事してるけど、さっきからチラチラ繋がれた手見つめてるし構って欲しいのバレバレだよ。


「お風呂、一緒に入る？」


「...............おれ、もう入ったし、」


残念。こう言ったら、一緒にお風呂入ってイチャイチャできるかなとか思ったんだけど。さすがに恥ずかしかったか。


「ふふ、そうだよね。冗談だよ。じゃあ俺行ってくるね」


別にお風呂出てからでもできるしね。翔太が起きてればだけど、多分今日は起きててくれる。そう思って立ち上がると、控え目に服を引っ張られる感覚がして立ち止まった。


「.......まて」


「、翔太？」


下を向いてるから顔が見えない。でも、サラサラの髪から覗く耳が真っ赤だ。
くすっと笑ってそれに触れようとしたら、なんかぽそぽそと声が聞こえる。


「翔太...？なんか喋ってる？」


「.....っ、だ、だから....涼太が、どうしてもって言うなら....風呂、一緒に入っても.........い、けど」


ああもう、俺の奥さんは本当に可愛い。相変わらずこっちを見ない翔太だけど、頑張って言葉にできたから上出来か。
細い体を抱き上げてお風呂に向かおうとすると、降ろせと怒られたけど聞いてやらない。翔太が可愛いのが悪いから。
キャンキャン吠える口を唇で塞いで、翔太を床に降ろす。顔を見ると少し赤く染まった顔で固まってしまっていて、それにふっと笑ってまた口付けながら、翔太の服に手を掛けた。



end


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百瀬 様リクエストありがとうございました！

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