オリオンの光:iwfk (リク) ページ7
檸檬茶(レモンティー)のサブアカ@SnowMan阿部担 様リクエスト
iwfk編です。
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side iw
「......」
「ふっか〜、?」
俺の腰に腕を巻きつけて微動だにしないふっか。
非常に困った。今日は結構前から俺の家にふっかが泊まる予定で、それに合わせて家でプロポーズしようと考えていたわけだけど。小洒落たレストランとかで跪くより、アットホームな空間で伝える方が俺らには合っている気がして。
ジーンズのポケットに指輪を忍ばせ、さあ準備万端と訪れたふっかを家に迎えると途端に抱きつかれて、それから二度と離れなくなった。
なんとかソファまで引きずってきたはいいもののずっとこの調子で、とてもプロポーズをする雰囲気ではない。...まさか今日に当たるとは。
ふっかは人当たりが良く誰とでも分け隔てなく接することができるが、それイコール能天気で人間関係に悩みを抱かないというわけではない。知らず知らずのうちに自分を抑圧して、抑えきれなくなったものが爆発するということが偶に発生する。
こうなったことは出会って8年の中でも片手で数えられるくらいで、治療方法は今のところ黙ってひたすら俺に引っ付くこと。
俺にくっついて気持ちを安定させながら、自分の中で整理する。そうしてまた少し自分を抑え込んで、回復した気になっているんだ。
「....ふぅ、よしっ!照ありがと、復活した」
「......うん、」
「照?」
「よし、ふっか。俺車出すから、今から出掛けよ」
今から!?と驚くふっかを連れ出して、さっさと助手席に放り込んだ。
□
「えっ...すご、めっちゃ綺麗じゃん...」
そこは住宅街から離れた、周りを木々で囲まれた自然公園だった。以前なんとなく流し見ていたテレビで、東京でも星空が観測できるスポットとして紹介されていた所。
勢いで連れ出してきてしまったけど、正直場所はどこでも良かった。記憶の隅にあったこの場所になんとなく向かっただけだけど、間違いではなかったと安心した。
風に揺れる背の高い木と、数個のベンチしかないここは2人きりで気分転換をするには最適だった。
「照...?」
ふっかの手を黙って握ると、首を傾げて見上げてくる。
あの状態のふっかを見るたび不安になる。どこかで力の抜き方を間違えて、壊れやしないだろうか。芯が強くて気丈に振る舞う彼だけど、その内実はガラスみたいで。
黙って自分を整理するだけでなく、ふっかにとって何でもぶつけられる相手になりたい。
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りあ - こんばんは!この作品大好きです!更新、待ってます! (2021年2月13日 22時) (レス) id: 9c7cdecfa0 (このIDを非表示/違反報告)
かりんとう. - 主様のdtnb最高です! (2020年12月18日 20時) (レス) id: 8f7d50177b (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - sallyさん» コメント、リクエストありがとうございます(^^)了解致しました。お受けさせていただきます! (2020年5月13日 0時) (レス) id: 8b39fff6e9 (このIDを非表示/違反報告)
sally(プロフ) - はじめまして!素敵なお話をありがとうございます!楽しく読ませていただいてます!リクエスト何ですが、全夫婦の甘々な裏のお話が読みたいです!skabさんもabさんがデレデレのを読みたいです。お忙しいと思いますがよろしくお願いします! (2020年5月12日 0時) (レス) id: 32a5b29b24 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - ぴこさん» コメントありがとうございます!本当ですね、ご指摘ありがとうございます。修正させていただきました! (2020年5月12日 0時) (レス) id: 8b39fff6e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆん | 作成日時:2020年3月14日 22時