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「翔太、翔太起きて」
「ん....、ぇっあ、」
風紀委員の仕事が長引いていた涼太を待っているうちに、教室で寝てしまった。小さく体を揺すられて起こされる。
「ごめ、俺...」
「大丈夫...ふ、翔太跡ついてる」
するっと頬を撫でられて涼太を見ると、窓から差す夕日が優しく笑う顔を照らしてドキッとした。
「翔太？」
「あ、あの...俺、あれからちゃんと、考えたよ...」
意を決して涼太と目を合わす。
「.........俺、も、........き」
「え？」
「〜〜っっ！も、もう言わねえから！」
「いやちょっと翔太、ほんとに聞こえなかった」
ほんとかよ...。いつもは周りが呆れるくらい、俺のこと分かってくれるくせに。せっかく覚悟を決めたのが不発に終わって、どうしたらいいんだと下を向くと両頬を掴まれて顔を上に上げられた。
「翔太、お願いちゃんと言って？俺に聞こえるように」
「....ぅ」
見つめられて緊張する。絶対顔赤くなってる。
困って目線を彷徨わせていると、無言で催促するように頬に触れた手に力が入った。
「...っ、お、俺も涼太のこと、好き...ずっと、」
「ずっと？ほんとに...？」
「...嘘なんかつかない」
「じゃあ、改めて...俺と付き合ってください、翔太」
そう言われて、頬を掴まれた手に自分の手を重ねて小さく頷いた。そしたらギュッと抱きしめられて、じわっと涙が溢れた。
□
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帰り道、そういえばと翔太に問うた。
「翔太、さ...。さっき俺のこと、ずっと好きだったって言った？」
「え...」
俺は小学生の頃からずっと片思いだと思ってたけど。
「...そうだよ。幼稚園の頃から、ずっと」
「...えっ、よ、幼稚園？」
「今でも覚えてるし。卒園式の日、小学校別れちゃうって俺はすごい悲しかったのに、涼太はあんまそんな感じ無くて」
ポツポツと話す翔太の横顔を見つめながら、黙って話を聞く。
「幼稚園児の言う恋なんてそんな重み無いと思ったけど、...確かにきっかけはあれだったよ」
「....」
「...なんだよ、引いた？」
不安そうにこちらを見やるから、安心させる様に翔太の手に触れた。
「いや、びっくりはしたけど。俺は小学校からだから」
そう言うとそれはもう驚いた様な顔をするから苦笑した。これだけ一緒にいるのに、お互いの気持ちには全く気づかなかったなんて。
そうして笑い合って、触れていた手をギュッと繋いだ。
end
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りあ - こんばんは!この作品大好きです!更新、待ってます! (2021年2月13日 22時) (
レス) id: 9c7cdecfa0 (このIDを非表示/違反報告)
かりんとう. - 主様のdtnb最高です！ (2020年12月18日 20時) (レス) id: 8f7d50177b (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - sallyさん» コメント、リクエストありがとうございます(^^)了解致しました。お受けさせていただきます！ (2020年5月13日 0時) (レス) id: 8b39fff6e9 (このIDを非表示/違反報告)
sally(プロフ) - はじめまして！素敵なお話をありがとうございます！楽しく読ませていただいてます！リクエスト何ですが、全夫婦の甘々な裏のお話が読みたいです！skabさんもabさんがデレデレのを読みたいです。お忙しいと思いますがよろしくお願いします！ (2020年5月12日 0時) (レス) id: 32a5b29b24 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - ぴこさん» コメントありがとうございます！本当ですね、ご指摘ありがとうございます。修正させていただきました！ (2020年5月12日 0時) (レス) id: 8b39fff6e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆん
| 作成日時：2020年3月14日 22時
