【00×マクロスΔ】虹色の歌姫・８ (ページ8)

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〃　マクロスΔ側ページ8

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カ「ーーーも。美雲？」

　ワルキューレの本拠地内にあるレッスンルームにカナメの声が響く。レッスン中に突如美雲が動きを止め、目を閉じ動かなくなったのだ。
フレイアは戸惑いを隠さず、マキナもレイナも不思議そうに美雲のなにやら思考している美しい横顔を見つめる。
カナメが何回か名を呼ぶと、ようやくゆっくりと瞼を開いた。
そして。

美「……ひどい歌」

険しい表情で、いつもより少し低い声で呟いた。
すると、フレイアが「え゙っ！？」と叫ぶ。青ざめた顔になり肩がびくりと跳ね上がった。そして勢いよく頭を下げる。
自分の歌のことを言われたと思い込んでいるようだ。

フ「すっすみません！」

マ「え〜。フレフレの歌よかったよ？」

美「違うわ。フレイアじゃない。

ーーーここに聞こえた、誰かの歌声。あの声は…女の子」

美雲は頭を指差しながら言う。
フレイア達はきょとんとしながら話の続きを聞く。

美「最初はAと一緒に女の子達の歌声が聞こえたの。次に違う歌を歌う女の子一人の声が聞こえてきたわ」

フ「Aの歌…！？やっぱり前から聞こえてくるんは気のせいじゃないんですね！」

カ「そうね。でも、他の女の子達の声も聞こえてきたんでしょ？誰なのかしら…」

マ「ん〜……。あ！前にカナカナが話してたAが出た夢！その夢に出たって言ってた女の子達のことだったりして」

カ「えぇ？」

レ「マジ？」

フ「ありえるんかね…？」

美「…何か関わりがある気がする」

マ「感？」

美「えぇ」

カ「歌に関係あることなら美雲の感は当たりそうね。
……で、ひどい歌っていうのは？」

レ「顔しかめるほどひどかった？」

美「可愛らしくて水のように澄んだ声で、とても強い思いを感じたわ。強くあろうとする歌声だった。
でもそれが途切れて、少しして聞こえてきたけど心が痛むほどの悲しみ、激しい怒り、焦りを感じた。
他の女の子達の歌が聞こえるのに、その子は一人で必死になりすぎてるのかまったくハモってない。一人で戦おうとしているみたいだった。ひどい歌だったわ」

マ「Aや女の子が何人かいたなら多分ユニットかグループだよね？なら一人で突っ走っちゃダメだねぇ」

フ「なんで仲間に頼らんかね…？

"独奏(ひとり)で〜背負う〜び〜が〜く！そんなの〜いらなーい"

…ですよね」

カ「フフ…そうね。皆で支え合って歌って戦うべきよね」

5人は顔を見合わせ微笑む。
早くAと共に笑いあいたい、と思った。