【00×マクロスΔ】虹色の歌姫・８ (ページ5)

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ツ『智恵理。あなたが父親のことで負い目を感じているのはわかる。でもこの先も戦場で動揺するようでは困るわ。00は銀河の人々の希望。その希望の存在が、それもセンターノヴァが動揺を見せれば皆が不安になってしまう。
あなたはたとえ正体がバレて人々に批判されようと00であることを選んだ。なら何を言われようと毅然とした態度でいなさい。あなたを信じてくれるメンバーやスタッフ、ファンの人達の為にも歌い続けて』

智「すみませんでした…」

ツバサの厳しい言葉に智恵理は力なく謝罪し俯く。すべてを守るセンターノヴァが先輩に庇われ重傷を負わせ、メンバー達の足を引っ張ってしまった。らぶたんの言う通りセンターノヴァとして力不足だと言われても仕方ない。

ら「…智恵理にアイドルとしての実力があるのは認めてます。でもセンターノヴァにしたことはツバサさんは判断ミスをしたと思います。時の狭間へのゲートを開くっていうセンターノヴァの真の力を目覚めさせたからって、00の役目としてのセンターノヴァになるには人として00メンバーとして経験不足だと思います。
とてもじゃないけどこの子に安心してついてけません」

智「…！」

智恵理はぐっと唇を噛む。認められない悔しさと、悲しみから心が痛む。でも自業自得なので反論はしない。
凪沙が気遣うように親友を見つめる。らぶたんの運営への不満をツバサは何も言わず受け止めていると、連絡を受けたオペレーターがツバサに声をかけ報告する。
それを終えると睨むように見つめてくるらぶたんに視線を戻した。

ツ『…らぶたん、あなたの気持ちは分かった。

―――今回のライブの詳しい話は後のミーティングで話すわ。医務室の隣の大部屋でスタッフが待機しているから治療してもらってきて。そして休んで疲れを癒やして』

彼「あの、ぱるるさんとゆいはんさんと友歌もいませんがどの程度の怪我をしたんですか？」

解散する前に聞きたかった質問を彼方がする。

ツ『ぱるるは火炎瓶の爆発で足にやけどを負ったの。幸い跡は残らないそうだけどしばらくライブは無理ね。友歌は飛び散った火炎瓶のガラス片で額と腕を切ったわ。ゆいはんはキャプテンとして三人に付き添っただけだから大丈夫よ』

メンバーの命は無事なことにひとまず安心するが、前回と違い負傷者が出てしまい彼方達は暗い表情になる。周りの空気も暗く、重い。
皆の顔を見た智恵理はまた唇を噛み締める。

智(私がしっかりしてたらこんな事にならなかったのに…)