【00×マクロスΔ】虹色の歌姫・６ (ページ42)

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13話ページ42

―――研究生がクイズ番組のEDで流す曲の収録中、00劇場地下に存在する聖域の泉がある一角にて、球体状態の襲名キララに晶が映っていた。突如映像が揺らぎある人物へと変化してゆく。

ツ「…！」

ツバサは目を見開き息を飲む。隣に立つ薄い茶髪の少女巫女は顔色一つ変えず、呟く。
「新しい星が生まれる」と。

―――
瑞「…とうとう大晦日かぁ」

　一足先に来た研究生が朝食をとっているのだが、暗い雰囲気が漂っている。『僕の太陽』収録後、襲名熱を出している晶が糸が切れたように倒れたのだ。スタッフが病院に連れて行くと言って運んでから今日の大晦日がきてしまい、晶の容態は大丈夫なのか、無事襲名できたのか不安で気分が晴れないのである。

李「大丈夫かな…きちんとライブできたし認められたはずだよね？」

宇「だと思うんだけど…どうなんだろう。スタッフさんに聞いても上層部しか知らないって言われてわかんないんだよね」

A「ツバサさんも教えられないって言ってたけどまだ決まってないのかな」

友「かもね。あ～早く連絡来ないかなー…」

A(晶先輩は誰を襲名するんだろうな)
Aはあまり心配していなかった。『僕の太陽』を歌う晶はキララも彼女自身もとても輝いていて、以前感じていた嫉妬や諦めといった負の感情を感じなかった。太陽のように輝いていた今の晶なら襲名できると信じているのである。

凪「おはよー」

真「おはよーっす。
…ってくらっ。どうしたの皆」

最初に凪沙、次に真琴と、次々と襲名メンバが挨拶をしながらやってきた。真琴が暗い表情をしている研究生に驚き慌てて近寄る。今でも成長期が続いている真琴はまた身長が伸びていて、Aは「背がまた高くなったな」と身長差を感じた。

楚「晶が病院行ってからどうしてるかわかんないの…。襲名できてるよね？今日までに襲名できなきゃ、晶いなくなっちゃう…」

いつも明るく元気な楚方が暗い顔で、暗く沈んだ声で言う。真琴は凪沙達襲名メンバーと顔を見合わせた。
晶が倒れたのは話に聞いている。病院ではなく聖域に運ばれたのだということを襲名メンバーは知っていた。だがこの事は襲名者や一部スタッフ以外機密事項。話すわけにはいかなかった。