〃 マクロスΔSide ページ32
フ「絶対Aを見つけ出して、また皆で一緒に歌いましょう!」
カ「そうね。いつまでも夢で落ち込んでいられないわ」
美「…夢、なのかしらね」
美雲が意味深に呟き、全員が振り返り彼女を見つめる。
マ「どーゆーこと?」
美「時々、ふとした時にあの子の歌が聞こえてくる。あなた達もでしょう?」
フ「は、はい。聞こえんはずなのに聞こえた気がしました」
レ「皆、私達がAがいない寂しさから幻聴が聞こえてるんだって思って同情してる」
美「本当に幻聴なのかしら。私はそう思ってないわ」
美雲は淡々と、しかしきっぱりと言った。何の根拠もないというのにやけに自信に満ちている。カナメは不思議に思い質問する。
カ「どうしてそう思うの?」
美「ただの幻聴に魂は震えない。でもあの子の歌が聞こえるたびに私の魂は震えるの。輝いていて、何があっても歌を届けるという強い思いを感じる」
フ「…確かに星みたいにキラキラしてて、虹色の輝きを感じました」
カ「そうね。まるで生のライブを見た時みたいに思わず見惚れたし感動したわ。美しかった。私が見た夢もただの夢じゃないのかもね」
マ「もしかしてAは今頃その女の子達と歌ってたりして」
レ「ズルい」
レイナがぶすっとした顔をする。普段歌うのにあまり積極的ではない彼女もAと歌いたいのだ。相棒のそんな思いを理解しているマキナが笑顔で彼女の頭を撫でる。
マ「早くAを見つけて一緒に歌おう!
あ、そぉ〜だ。Aが復帰の時にはAをメインにしたライブにしようよ!あの子のヴァール鎮圧率ならいける!」
フ「おぉ!いいですね!」
マキナは意識して明るい声で提案し明るい雰囲気を作る。フレイアもレイナも乗り気だ。さっそくセットリストはどうするか?A復帰のお祝いに新衣装を作ったらどうか?等と話をしている。すました顔の美雲もやる気満々である。
カ(必ず見つけ出す。待っててね、A)
カナメは改めて決意しながら笑顔で仲間の話に加わるのだった。
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作者名:空 | 作者ホームページ:http://id38.fm-p.jp/213/7772010/
作成日時:2020年4月9日 7時