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東雲母「気を付けて行ってらっしゃい。どうかこの沙原星を守ってちょうだい、6代目たかみなさん!」
彼「(母さん…)はい!」
彼方は襲名メンバーとこの場を離れていった。
―――
彼方が鎮圧した同時刻、凪沙達のユニットがセイレーン化した人がいるエリアへと下降していた。するとマイクサーベルを構えた友歌達が3人の少年と対峙しているのが見え、セリーのスピードを上げ飛びながら歌う。
友「あっちゃん!この3人がセイレーン化した人達だよ!」
織「電気ショックで気絶してもすぐ起き上がってくるの!」
凪「わかった!皆で歌を!」
00メンバーの希望の歌でキララを輝かせ、正気に戻す。その思いで凪沙達は歌う。凪沙のキララを始め、こじはる、真琴、佐江のキララも輝き少年達を照らした。すると友歌達を襲おうとする少年らの動きが止まり、頭上を見上げる。
晶「歌を聞いてる?」
友「私達も歌おう!」
織「えっ」
友「私達だって00なんだ!歌おう!」
友歌は凪沙達に合わせ歌いだす。少し遅れて織音も歌いだすと二人のキララが現れ輝いてゆく。晶はそれを見て悔しさと劣等感に襲われた。自分にもようやくキララが生まれたが、彼方襲名披露公演以降輝いていない。
自分も00だが、はたして歌っても輝けるのか?黄金世代と呼ばれる後輩のように…と輝けないことを恐れて怯んでしまう。
そんな時に、ふとパワフルな歌が脳内を過った。
晶(…バサラ…)
バサラの持ち歌『突撃ラブハート』である。お気に入りで、秋葉星の町の人達の前でもよく歌っていた。バサラの力強い歌声が晶の怯える心を奮い立たせてゆく。
晶(…輝けなくても、皆の力になれなくても私だって腐っても00なんだ!00は歌を届けるアイドル。歌わなきゃ!何があって最後まで歌うんだ!)
00を去る日まで歌い続けると決めたのだ。晶は大きな口を開けて元気よく歌いだすと、胸元からキララが現れる。始めはぼんやりと輝くが、やがてそれは強いものになっていった。
オペ「…!76期生の志良堂晶のキララウェーブ波が少しずつ上昇しています。
―――今、セイレーン症候群鎮圧レベルの数値を超えました!」
ツ「戦場で感情を高まらせて輝きを覚醒させたのかもしれないわね…。やったわね、晶」
凪沙達のキララの輝きを浴びた少年達は苦しそうに呻き声を上げる。彼らは自分の頭に響いていた『僕たちは戦わない』が聞こえなくなり、体が軽くなるのを感じながら気絶するのだった。
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作者名:空 | 作者ホームページ:http://id38.fm-p.jp/213/7772010/
作成日時:2020年4月9日 7時