【00×マクロスΔ】虹色の歌姫 (ページ46)

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―――次の日。00専用劇場で研究生による昼公演が行われていた。今はユニット曲が披露されていて、『主なきその声』をセンターノヴァである智恵理とゲスト出演した凪沙がWセンターとなって、同じくゲスト出演の美森と75期生の彼方、77期生がキララを輝かせながら歌い踊る。

客「敦智恵コンビサイコー！」

客「友歌かわいーぞー！」

客「こっち見て織音ちゃーん！」

秋葉星を救った女神と言われる75期生、77期生の人気は日に日に高まっており、襲名メンバーの人気に近づいていた。歌とダンスのレベルが高いのは勿論、それぞれの強い個性、強い団結力で最高のライブパフォーマンスを行い人々の心を魅了している。

A「………」

Aは薄暗い所でモニターに映る劇場公演の映像を見ていた。青い目が研究生らの頭上で輝くキララに向けられる。彼女は00関連サイトで見た各曲についての説明文を思い出していた。
『主なきその声』は「君」＝メンバーの視点で「主なきその声」＝名も無き人達の声が自分達を導いてる事を歌っている曲である。名もなき声とは銀河中の命あるもの達の声ということであり、銀河にいる顔も名前も知らない人達が00を導いているということなのだ。

A(あの子達が輝いて歌い続けられるのは自分達の努力のおかげもあるけど、”主なきその声”の導きのおかげもあるわけか…)

客「マリコ様～！素敵ー！」

客「東雲姉妹かわいーっ！」

客「鈴子ー！こっち向いて笑ってー！」

客「いーぞまこっちゃーん！」

メンバーの名を呼ぶ客の声があちこちから響き渡る。彼方達はファンに向かって微笑んだり、ウインクを飛ばしたり、手を振ったりとそれぞれファンサービスをしながら息の揃ったパフォーマンスで魅了する。

A(綺麗。キラキラ輝いてて見てると気持ち良くなる。前に見たことがある気がする……)

光り輝き人々を魅了する00のステージ。
それと同じようなものを見たことがある気がして、ずっとステージを見つめるAに背後から声をかける者がいた。

ツ「いくわよ、A」

A「…はい」

ツバサである。Aは振り向き、静かに返事をすると二人並んで歩き出した。

ツ「緊張してる？」

A「いえ。でも嬉しさと興奮でドキドキワクワクしています」