【00×マクロスΔ】虹色の歌姫 (ページ35)

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A「”奪還ライブ以降、77期生は”黄金世代”と呼ばれ、研究生の人気はうなぎ上りで未来の00をさらに輝かせるだろうと期待されている……”
…00ってこんなに長くやってきたグループだったんだ」

初心者に向けた00の誕生、歴史を説明しているまとめサイトを読んだAは、想像以上に歴史があって軽く驚く。長い年月の間、歴代の00メンバーが初代メンバーの意志と魂を継ぎ、そして現在凪沙達が先輩の意志を継いでいるのだ。

A(銀河中に色んなアイドルグループがいるようだけど00は別格なんだ。だから政府直属の軍隊に狙われてるわけだね)

始めはファンも少なかった00だがしだいに人気が増し、名が知られるようになった。すると政府が”強い影響力を持つ00が大勢のファンと共にクーデターを起こすのではないか”と恐れ、00をテロリスト認定し捕縛しようと襲撃するようになる。現在も00とDES軍との戦いは続いている。
そうサイトに説明されている。

A「歌って踊って戦うアイドルグループってわけか…」

呟いた瞬間、脳裏にチクンと痛みと共に何かが浮かんだ。
女性と思われる5人が華やかなライブ衣装をまとい、光で照らされながら歌い踊る姿が浮かぶ。顔はぼやけて見えない―――

A「…っ？」

Aは少し顔をしかめて手で頭に触れる。脳裏に浮かんだ姿はすでに消えていた。
自分に関係する人物かもしれないが思い出せず、Aは頭に手を添えたまま無表情で黙り込む。

A(早く思い出さなきゃ。フレイアとカナメって人や家族が心配してるはず……)

それに何より自分が何者か知りたかった。何も知らないというのは不安や恐怖、そして孤独感を感じる。

”―――コツコツ…”

ふと、Aは複数の足音が近づいてくるのに気づき自動ドアに視線を向けると、ドアがスライドして彼方達研究生が入ってきた。

彼「A、迎えに来たよ」

楚「ライブ見に行こ！」

友「あっ。可愛い！」

織「その服似合ってるよ」

真「美少女っぷりが際立つわ～。マジ天使」

友歌や織音や真琴がAのワンピース姿を見て褒める。

鈴「写真撮らせて下さい」

A「別にいいけど」

鈴子がすかさず携帯電話を出しカメラ機能で撮ろうとすると、Aの横に「楚方も！」と言って楚方が隣に立ち、他の研究生も入って皆で写真を撮ってもらう。

鈴「いい写真が撮れました」

織「じゃあAちゃん、行こうか」

A「私のことは呼び捨てでいいよ」