【00×マクロスΔ】虹色の歌姫 (ページ15)

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凪「あっ！」

―――Aだ。

智「嘘！？」

た「なんて子なの！」

A歌いながら暴れる機体に接近し、キャノピー越しに操縦者のWOTA隊員をまっすぐに見つめて歌う。するとAの頭上に浮かぶキララの輝きが増々強まり、それはまるで太陽のようだった。

WOTA1「！？ぅ…っあぁぁ……！！」

その強烈で美しい光を浴びたWOTAは目を瞑り、頭を抱えて唸り声を上げる。苦痛だった体に光が染みわたり魂を覆っていた闇が消えていった。体が楽になったように感じる。

WOTA1「……………？俺…は……」

やがて光が薄まり、WOTAはゆっくりと目を開け、呟く。
なんと彼は正気を取り戻した。

リーダー『おい！どうした！？正気に戻ったのか！？』

リーダーから通信が入るが正気に戻ったばかりで呆然としている隊員は返事ができない。
隊員は顔を上げると、キャノピー越しにAがいるのに気づいた。Aは隊員に向かってウインクを飛ばし軽く手を振ると身を翻し、その場から飛んで離れる。

隊員は暴徒化している間のことを詳しく覚えていなかったが、だが、Aの歌とキララの光は何となく覚えていた。そして自分を救ってくれたことも。

WOTA1「女神だ……」

Aのそばで輝くキララ。その光は美しく、そして神々しかった。

　Aの様子を離れた所で、もう一人の暴徒化したWOTA隊員の機体と戦うWOTAリーダーを手助けする女性パイロットが驚きを露わにして見ていた。

女性「動きが止まった！？何があったの！？」

ツ『わかりません。けれどWOTAリーダーの言う通りならおそらく正気に戻ったのでしょう。あの子の歌が暴徒化を止めたように見えます』

女性「確かにそう見えたわ。一体どういうこと？それに何者なの？あんなにキララを輝かせることができるなんて」

ツ『あの輝き、優子や凪沙や智恵理と同じだわ。
―――みぃちゃん。あの輝きの強さは現役時代のあなたや智恵理……センターノヴァの輝きに負けていません』

キャノピーに映るウィンドウのツバサも驚きを隠せないでいる。みぃちゃん―――南野美果子は会話しつつもライフルで援護し続ける。

南野「そうね。こんな状況じゃなかったら是非ともカメラで撮りたかったな」