【00×マクロスΔ】虹色の歌姫 (ページ1)

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プロローグページ1

―――助けて―――

バルキリーが飛び交う青空に響くバックミュージック。
爆発音。銃声。人々の悲鳴。建物が崩壊する音。様々な音が耳にうるさく聞こえる。

カナメ「A！？」

美雲「A！！」

マキナ「何！？あの光！？」

レイナ「わからない…！解析不能！」

　建物の上に立つ青色の瞳が美しい少女、Aは自分の名を何度も叫ぶ声が聞こえてきたが、体中を包む激しい光で目をまともに開けられず返事もできなかった。可愛らしい衣装を着た女性達は、Aを包む光周辺から吹く激しい風のせいで近づくことができないでいる。

―――助けて―――

まただ。
また頭の中に助けを求める声が響く。

ハヤテ「Aっ！！待ってろ、今助ける！！」

指の付け爪から男の声が聞こえる。そして濃い青色のカラーリングが施されたバルキリーがAに近づき、機体を変形させ手脚が生えたような”ガウォーク形態”にした。パイロットの青い髪にピンを付けた少年、ハヤテは機体の手を伸ばしてAの体を掴み助けようとする。Aは必死にうっすら目を開けながら手を伸ばした。

―――助けて―――

謎の光は増々光り輝きAの姿が見えなくなる。
光はどんどん大きくなると同時に強風が巻き起こりこの場にいる全員動けず、目を瞑るか腕で光から目を守った。

しばらくして光は薄れ風はやみ、この場にいる者達はそっと目を開くと空は静寂に包まれている。
Aの姿はない。

フレイア「A…？Aは！？どこにもおらんよ！？」

ミラージュ「そんな…どういうことです！？一体何があったんですか！？」

ハヤテ「A！
―――くそっ！！A―――っ！！！」

―――戻ってきて。
　そして助けてあげて。
　あなたの歌と輝きで―――

―――消えた少女の行き先を、ある者達が感知していた。

巫女「……来る」

鳥居が並ぶ空間の奥にて、巫女装束を着ている茶髪の少女が呟く。その先には暗闇だけがあった。そこに二つの小さな光が目玉のように輝く。

？『ニジノ…カケハシ……カケラレタ……』

巫女「先聖センセイ。ついに来たのですね…」

先聖センセイ『ワレラヲ…スクウモノ……』