じゅういち。君の相合傘 ページ12
朝、僕は放課後虎井くんと下校したい、と言う事しか頭になかった。
時間はあっという間に過ぎていった。今はお昼休みの時間。
皆が購買へと足を運ぶ、勿論虎井くんも。
けれど僕は
「す、すみません！…黒崎…優真さんはいらっしゃいます…か、」
3年1組の前まで来ていた。
すると僕の前に黒崎さんが姿を現す。
「久しぶり、どうしたの？」
「…お久しぶりです。黒崎さんに聞きたい事…とかが、あって来ました、」
「……そっか。…あっちの方で話そうよ」
そう言う黒崎さんの表情は
"僕が何を話すのかわかる"と言う表情をしてたと思う。
黒崎さんと一緒に廊下の隅っこへ移動し両者とも同時に目を合わせた。
「…黒崎さんは虎井くんの事が好きですか？」
「直球だねぇ。…好きだよ、……友達として」
その時の僕の心の中は"安心"という気持ちでいっぱいだった。
当たり前だ。今ここで「俺もアイツ好きなんだわ」とか言われたら終わりかと思った。てか終わってた。
「僕は今日、虎井くんに……告、白…します」
「……急だね。」
「…はい」
「なんで、それ俺に言おうと思ったの？」
…なぜ、何故だろうか。
「 言わなくちゃ って、思ったからです…」
「…フフッ、そっか。よかった。」
「え？…よかった…？」
「んーん、何でも無い。」
そう言う黒崎先輩の目は
優しいな、とも思えたし 少し
怖い、とも思えた。
＿＿
＿
生徒の下校時間を現すチャイムが鳴る。
待ちに待った放課後だ。
「天乃、行こ。」
「うん」
僕は虎井くんと教室を出た。
そして外に出てみると
「…雨」
「雨…だね。」
雨が降っていた。
「俺傘持ってないんだよな。…天乃持ってる？」
「あぁ、ふた……」
いや待て、僕は正直言って今鞄の中に折り畳み傘が2つある。だけど｢1つある｣と言ったらどうなる…？そう、虎井くんと相合傘が出来てしまう。
よし。
「今日紫苑くんに返された1つしか無いや」
「ああ…それ、俺も入っていい？」
「いいよ」
虎井くんとの相合傘に、成功した。
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むす(プロフ) - にーちゃんさん» わわ…嬉しいです！ご愛読ありがとうございます！（^^） (2022年2月25日 20時) (
レス) id: 320895ff94 (このIDを非表示/違反報告)
にーちゃん - とっても面白かったです！！！ (2022年2月25日 20時) (レス) @page15 id: e3270e9fa9 (このIDを非表示/違反報告)
むす(プロフ) - たこ焼きさん» 入学大歓迎ですよ……(^O^) (2021年10月28日 17時) (レス) id: 320895ff94 (このIDを非表示/違反報告)
たこ焼き - 今すぐこの学校に入りたi((((殴 (2021年10月28日 16時) (レス) @page4 id: 508c9e96c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むす | 作成日時：2021年10月26日 16時
