本日ハ晴天ナリ【鬼滅の刃】【獪岳】

兄弟喧嘩は犬も食わない ページ9

天才の一瞬は凡人の一生に勝ると言われている。


凡人が一生かけて積み上げてきたものを天才は一瞬にして越え、さらに先へ駆けていく。こんなこと許されるのか。

獪岳の答えはイエスであった。
最も越えろ先にいってしまえと腐った訳ではない。
天才駆けた先が必ずしも輝かしいものであるとは限らないこと。また凡人の積み上げたものがコツンと天才の進む道に落ちることがあると知ったからだ。

未来など写さぬ人からヒトデナシが産まれ遂には鬼になった。
生きるためだもんで懇願して鬼にしてもらった身だがよ。こんならまあまあ良いもんだなァ。




「カイガク、カイガク、元鬼殺隊隊士、カイガク襲撃！近くの隊士は至急殲滅にムカエ」




頭上の烏はぴギゅｯと鳴きながら落ちた。
今の獪岳には全てが手のひらに取るように分かるようだった。呼吸も筋肉の動きも空気の震えさえも手に取るように分かる。



鬼になるとなァ、善逸。身体能力が上がるんだ。まあそんなこと知ってるよな
お前ほどとはいかねぇけど俺も耳、効くんだぜ？笑っちゃうよなぁお前のセンバイトッキョだったのに


周りを囲む隊士を観察する。
どいつもこいつも知った顔だ。雷の呼吸最速の抜刀術は切りこみ向け、奇襲向けの技で一人で型をつけられる技だ。俺はそれができない。
だから補佐主な任務だ。そんなのなくても出来たが上に媚び売っとくのも大事だと思っていたから別に苦ではなかった。

こんなところで使えるなら尚更。






「雷の呼吸、肆ノ型 遠雷」









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補足

鬼になったとき強化される部分として私は人間だった時にコンプレックスを抱いていた所と考えています。
(無惨の病的なまでの強靭な身体、黒死牟の弟の動きが「見えない」ことへの劣等→三対の目など)

なので獪岳なら豪脚と耳かなーという事でこうなりました。

次が最後の話です。ありがとうございました

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