縁の下の汚れ役 ページ8
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「お初にお目にかかります。獪岳と申します。
黒死牟より御前へとの指示でしたので参りました。」
「良い。入って参れ
して、なんで呼ばれたのか分かるかえ獪岳や」
獪岳には皆目検討もつかなかった。本当に言われたから来ただけだったのだ。
バイト初日でわからないことあったら聞いてねと言われた気分だった。緊張と不安と全て分からない環境にホッポリ出された気分だ。
「あの黒死牟様に……言われたことなんですけど」
「ほぉ、あやつはなんと」
「知らなかったとはいえ本当に申し訳ないと思っていますし…その努力は得意なので……あの勉強しますし自分でやりますので
「くどい 簡潔に」
……庭園は私めが戻させて戴きます故庭園を鍛練で使用した事、お許し下さい」
「…………元気で宜しいな、他は」
「真昼間に腹へって厨を無断で使いました…」
「勝手にしろ、次」
「…え、あ、とあの未だに人間腸が苦くて喰えなくて、す、みません」
「ほぉ……それはそれは…次」
「…………えーっとあのこの前子供喰ってて気がついたんすけど子供の膝小僧をくり貫いてそこに細い女の心臓を敢えてくりぬいた膝小僧に付けて喰うと旨い、うまかった……です……」
「ッワハはははなんだもうお前の飯事情はもういいわ」
「自分にはもう心当たりがないです…すみません」
「もういい、すぐそれ作れ」
「心臓の膝小僧ディップですか?」
「それ」
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琵琶に導かれた子供と女の血抜きをして目の前の無惨に出す。獪岳にとってはおやつみたいなモンなので期待ほどではないかもしれない。形だけの心臓がドクドクとうるさかった。
鬼の総大将に出すにしてはあまりにも粗末ではないかと。
バリバリボリボリ喰っているとフと無惨が口を開いた
「元鳴柱の若輩者が腹を切って死んだ
お前に任務だ 元弟弟子にこの事伝えてこい」
「慎んでお請けします
任務は伝えることだけで良いのですか?」
「ああ、それで構わぬ 介錯人無しで切ったらしくてな見つかるとしても少し先だろう」
「御意。失礼いたします」
「ご苦労」
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認められたい。そのための努力は惜しまないから結果がほしい。
無惨はフと息を吐いた真っ白い男であった。承認欲求が半端ではない。最近の子すごいなと無惨は思った。
「マ結果には結果で返すのみだな」
立ちあがり羽織を肩にかけ庭園に向かった。
庭園で鍛練とは初めて聞いたがはてさて大惨事ではあるまいな
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水菜(プロフ) - 零華さん» コメントありがとうございます。ちゃんとオトせたので満足いたしました!重ねた努力分のプライドは高価であるし高いと思います。読んでいただきありがとうございました。ご縁がありましたらまた。 (2020年3月18日 13時) (レス) id: 92ee7868b2 (このIDを非表示/違反報告)
零華 - 完結おめでとうございます!最後のオチは、あぁ~という感じで、良くこれを思い付いたなと思いました。壱ノ型だけが使えないというのは、プライドの高い獪岳には不完全で嫌だったのかも知れないですね。そして最後に短くてもとても楽しかったです!。次もガンバレ!! (2020年3月17日 19時) (レス) id: f56491ae0c (このIDを非表示/違反報告)
水菜(プロフ) - 零華さん» ありがとうございます。短いお話になる予定ですが付き合っていただけると嬉しいです(._.) (2020年3月10日 21時) (レス) id: 92ee7868b2 (このIDを非表示/違反報告)
零華 - こういう、小説みたいのって少ないから嬉しいです。やっぱり獪岳が、鬼滅キャラの中で一番好きです!!続き楽しみです。更新頑張ってください!。 (2020年3月10日 15時) (レス) id: f56491ae0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水菜 | 作成日時:2020年3月10日 2時