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95 WAKE UP ページ6

ルパンside


「______________________…い……おい!!」




ル「?!へぁ」



次「起きろルパン!!目覚めの一発が欲しいのか?」チャッ

ル「うわぁあ?!ンなもん向けんな馬鹿!!」




相棒の声に目を覚ますと、
目前に突きつけられていた銃口に思わずはね起きて叫ぶ。

そこで俺を見下ろす次元と五エ門、
そして目の覚めるような豪華な空間で
自分がベルサイユ宮殿の床に
寝こけていた事が理解出来た。






ル「?俺なんでこんなとこで……

そうだ、Aちゃんと会って話してて……!!
おい Aちゃんどこだ?!」



次「”Aちゃん”?
もしかしてブロンピュールの事か?

俺達があのロボット倒して来た頃には
お前さん一人でここに寝こけてたぜ」


五「実に強敵で時間がかかった…
あの機械人形、なかなかの腕前であった」



あの動く甲冑は
はなから2人を足止めするためだったのか……

2人の事も計算に入れた彼女の作戦に
さすがだ、と圧巻しつつ
立ち上がろうと床に手をつくと。







ル「____________________痛ってえ!!」



グリッ! と嫌な音をたてて
手の平に鈍い痛みが走る。

顔をしかめつつ目をやると…
手をついた床に豪華なダイヤの指輪が転がっていた。







ル「!……」


次「その指輪…!!奴に勝ったのか」






…次元の言葉に答えずに。

美しい主人の手を離れ、
価値も華々しさも霞んでしまったその指輪を拾い上げた。
















ル「…いいや。俺の負けだ」







ーーーーーー

Aside


月光の下、ベルサイユ宮殿を後にして。

しばらく歩いて着いたベルサイユの真夜中の通り。
そこで…私は静かに足を止めた。




寝静まった街の一角で、
宝石店のショーウィンドウを叩き割り
宝石を運びだす数人の男達。


暗闇のせいで私に気付かない彼らを眺めながら
ぼんやりと考えた。














…あんなふうに、”欲”のために何かを盗めば
満たされるのかな。


生きる支えになっていたものが消えた心の虚無感も
行き場のないこの感情も。













そんなことで簡単に
満たされるわけないって分かってる。



でも


この気持ちから一時でも解放されたいの。













気付けば私の足は泥棒達へと向かっていた。

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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , ルパン三世   
作品ジャンル:アニメ
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- か、神を見た…素敵な作品をありがとうございます!ただ、野暮かもしれませんがひとつだけ。「役不足」と書いていた回がありましたが、「力不足」もしくは「役者不足」の間違いではないでしょうか…?役不足ですと「能力に対して役目が軽すぎること」を意味するので… (2022年9月25日 17時) (レス) @page19 id: 08a0986ba6 (このIDを非表示/違反報告)
おもちちゃん(プロフ) - 大変に本当に素晴らしすぎます。え、あなたが神では?いやもうほんとにやばすぎて好きすぎて一瞬で読み切りました。1人ソファで悶えながら読み切りました。ほんともう最高です!!! (2022年8月1日 15時) (レス) @page50 id: b3862cde2f (このIDを非表示/違反報告)
うさマロ(プロフ) - こ、これは神作だ (2022年4月25日 8時) (レス) @page50 id: 9e17f78ec0 (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - めっちゃ泣いたし良い話だったな…最高です (2022年4月19日 15時) (レス) @page50 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
シンア(プロフ) - きゃんぱすさん、初めまして!!!最っっ高の作品でした!!ルパンには不二子ちゃんがいる・・・それは悲しいけど、零さんがかっこよすぎました!!すっごい今更なんですけど、夢主ちゃんと零くんの結婚式番外編見たいなー、なんて思ってしまいました・・・・ (2022年3月22日 11時) (レス) @page50 id: a3f48aea4e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きゃんぱす | 作成日時:2019年9月17日 6時

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