118 CINDERELLA ページ30
突然、勢いよく開いた屋上のドア。
一人 炎の中で座り込む私を見た瞬間に
必死の顔で”無事か”と叫んだのは。
___________________________爆発の黒煙や
肌や髪のあちこちを黒く汚し
纏ったコートをところどころ焼け焦がされながらも
大きな火傷や怪我はなくしっかりと立った…透だった。
透の姿を見た瞬間に
驚きで心臓が跳ね上がり、目を見開いてしたし
どうして、どうやってここに来たのか
次々と浮かび上がる疑問に混乱していたのに…
_______________________気付けば、私は微笑んでいて。
炎に囲まれ、息も苦しくなっていく
死へのカウントダウンは何一つ変わらないのに
透の姿を見た途端、なぜか心が軽く 明るくなって。
『_______________________ふふ、見ての通りよ。
こんな所で会うなんて奇遇ね
なんて軽口をえらく自然に叩くほどだった。
そんな私に透は一瞬 驚いた顔をしたけど
すぐ呆れたような顔つきになって
自身に付いた煤を叩きながら言う。
降「……君が電気回路を操作して病院中をショート爆発させなければ
僕はシンデレラにならずに済んだんだ」
『あら、よく私の仕業って分かったわね。
それより……どうしてあなたがこんなところにいるのかしら。
まさか、国境を越えてでも 炎の中に飛び込んででも
私に会いたかった?』
久しぶりのやり取りが懐かしくて楽しくて、
お約束の答えは分かっていながらもそう尋ねた私に透は返した。
・
降「あぁ。その通りだ。」
相変わらず素直じゃないんだから……って、へ?
降「世界中の警察組織が君を捕えるためにフランスに集中すると情報が入って、いても立っても居られなくなった。
君に会って、今度こそ助けたくて…ここに来た」
……その言葉と真っ直ぐな瞳に、
軽口すら言葉も言えなくなった私の方へ彼は歩を進めて。
・
降「君を…________________________________
世界には渡さないと約束した。
あの日は”日本のため”だと言ったが、今日はそうじゃない。
______________________________…”君を愛してるから”。
今度こそ、俺に君を助けさせてくれ。」
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恋 - か、神を見た…素敵な作品をありがとうございます!ただ、野暮かもしれませんがひとつだけ。「役不足」と書いていた回がありましたが、「力不足」もしくは「役者不足」の間違いではないでしょうか…?役不足ですと「能力に対して役目が軽すぎること」を意味するので… (2022年9月25日 17時) (レス) @page19 id: 08a0986ba6 (このIDを非表示/違反報告)
おもちちゃん(プロフ) - 大変に本当に素晴らしすぎます。え、あなたが神では?いやもうほんとにやばすぎて好きすぎて一瞬で読み切りました。1人ソファで悶えながら読み切りました。ほんともう最高です!!! (2022年8月1日 15時) (レス) @page50 id: b3862cde2f (このIDを非表示/違反報告)
うさマロ(プロフ) - こ、これは神作だ (2022年4月25日 8時) (レス) @page50 id: 9e17f78ec0 (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - めっちゃ泣いたし良い話だったな…最高です (2022年4月19日 15時) (レス) @page50 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
シンア(プロフ) - きゃんぱすさん、初めまして!!!最っっ高の作品でした!!ルパンには不二子ちゃんがいる・・・それは悲しいけど、零さんがかっこよすぎました!!すっごい今更なんですけど、夢主ちゃんと零くんの結婚式番外編見たいなー、なんて思ってしまいました・・・・ (2022年3月22日 11時) (レス) @page50 id: a3f48aea4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きゃんぱす | 作成日時:2019年9月17日 6時