やあ、初恋の人。《 名探偵コナン×ルパン三世 》

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タクシーの後ろ姿を見送って
私はゆっくり背後を振り向いた。


広大な敷地に
車がいくらでも入りそうなほど大きな駐車場。


そして___________________________________













外灯に照らされて 壮厳と佇む大きな病院。



15年前のあの夜、病院全体はよく見てなくて
記憶には残っていなかったけど、

この建物を目にした瞬間の
顔を歪めてしまうくらい強い吐き気と悪寒には……
脳が確かな懐かしさを感じていた。













『_________________________…”ただいま”。』




ーーーーー



エントランスに門番のように立ち塞がる警備員2人には
脳力でおやすみしてもらって病院に足を踏み入れる。


ドアが左右に開いた瞬間、目の前に広がった……









________________________壁も床も、イスもカウンターも
全てが真っ白なロビー。


そんなロビーで事務をこなす無機質な表情の看護師や
資料を片手に颯爽と歩いていく白衣の医師。


見るからに潔癖でまるで無感情なその空間に
嫌悪と憎悪が浮かび上がり
息の仕方すら見失いそうになった。








……”純白”なんて、毎日身に付けて目にしていた筈なのに。











初めて宝石強盗を侵したあの日から、
持っていた全ての衣装を捨て黒に統一して。


今は頭からつま先まで黒を纏う自身を見下ろし…
極端すぎるか、となんとか苦笑する。







黒い身体をぎゅっと抱きしめ、呼吸を落ち着かせて。
この空間を睨みつけ……地下を探す歩を進めた。










ーーーーー




『________________________ごめんなさい、ちょっといいかしら』





別の病棟に向かうための薄暗い渡り廊下の片隅に
へたり込む一人の女。

偶然通りかかった若い医師に…女は弱々しく声をかけた。






「！？どうされました…」


『目眩がひどくて…迷ってこんな所まで……
誰も来ないし立ち上がれなくて困っていたの。

少し…肩を貸してくださらない？』




もちろん、と駆け寄ってきた医師の肩に
女はするりと腕を回して。












『____________________ありがとう、助かったわ。』


「っ…///！！」








素肌の透ける黒タイツを纏った足を
乙女座りで腿まで見せつける妖艶さで彼の目線を奪い、

潤んだ上目遣いでその目を捉えると…_________________















・
















『________________________…地下はどこなの。』








一瞬にして刺すように鋭く変えた瞳で
彼の”脳”に命令した。

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