やあ、初恋の人。《 名探偵コナン×ルパン三世 》

90 BRIDE ページ1

Aside


壁一面に600枚の鏡がはめ込まれた
広大な回廊。

私の背丈の2倍もある
大きな窓から差し込む月光に照らされながら。




繊細なレースで首元を囲み
生地の所々にパールを散らした
真っ白なベルラインドレス。

ウエディングドレスを模した
純白のドレスを纏いつつ、
唇は真っ赤な口紅で彩って
色気と共に芯のある女に仕上げた私は。









・












数メートル先の扉の向こう、
愛する人の気配に向けて強い殺気を送っていた。









目の前に大きな鎌をもった死神が
今すぐそれを振りかざそうとしているような。

普通の人間なら
膝から崩れ落ちるくらい強い殺意。













・














これは______________________最後の試練。

彼は、私が愛するべき器量を持った相手なのか。











______________________________今の私は
15年前あなたが助けた、
”純粋ないい子ちゃん”じゃない。

特殊な脳で世界中を騒がせる”怪物”だ。















今すぐ扉の前から逃げ出したって不思議じゃない。

それとも、世界中の警察組織と同じように
あなたも私に銃を向ける？















それとも…_______________________________


















そんな私(怪物)を相手にしても、

あなたは、”ルパン三世”のままでいてくれる？














『___________________________…』



その時、扉の向こうでルパンが動いた気配に
そっと息を吐いて目を閉じた。

殺気を止めて…脳力とエネルギーを引き換えに、
純白の髪が元の黒髪になり、本来のブロンピュールの姿に戻る。









開かれるドアと長身で華奢なシルエット。









拳銃かブーケか。
2つの選択のうちどちらか選ばらなければ
開かない仕掛けにしてあるドア。

でも本当は…余計な1つを置かなくても
彼がどっちを選ぶかなんて分かってた。











ルパンは…_____________________________












ｷﾞｲｯ……










______________________純白の花嫁に似合う、
綺麗な花束を差し出して言うの。















・
















「________________________Bonsoir(こんばんは),白百合さん。


また一段と綺麗になってて驚いた。
久しぶりだな、”Aちゃん”。」

91 BEAUTY→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す