警察学校時代から完全無欠なあの男に今近づきたくて仕方ない《名探偵コナン》

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真「よく俺の事見つけたね。
足つかないようにしてたのになぁ」


罪悪感など微塵もない
軽い態度と言い方で、その男は。


………実の兄は話し始めた。







真「実は俺 精神科医になったんだよね。

これでもそこそこ評判良くて
給料も良いんだけど……
　
患者と向き合っていくうちに
俺も心の病気にかかっちゃって。」


『……』




真「ストレスの発散や精神的安心を
特定の行為でしか得られない精神疾患。

この症状を持つ患者は少なくない。
俺がかかったのもこれだ。

『特定の行為』ってのは過食とか暴力とか色々なんだけど。」


真秋は暗く笑い、
背後を振り向きながら言う。




真「俺の場合はそれが＿＿＿＿＿＿
『人に傷を付ける』事だった」


『っ……！！』




その言葉の先にあったのは
倒れたままの園子ちゃんだった。






真「殺したい訳じゃない、
傷を付けられればそれでいい。

女の子を狙ったのは
誘い込むのも簡単だし
抵抗されても楽だから。」


『っ…！！』ﾀﾞｯ！




園子ちゃんの方に行こうとした真秋にハッとして
急いで彼女の側に駆け出す。


園子ちゃんにまだ怪我は無く
よかった…と安堵したのもつかの間に
私は真秋を睨み付けた。



『……精神専門の医者のくせに、
被害者の気持ちも痛みも分からないの…？！』





真「ん、彼女達 言ってなかった？
特殊な麻酔を注射してあるから
傷の痛みはないはずだ。

もちろん俺に襲われてる間は
麻酔で眠ってるし
無痛の傷はそのうち治る。円満円満」

『！！……っ…』


…あまりにも頭のネジが外れたその言葉に
思わず言葉を失ったとき。







真「…てかさ、俺の邪魔しないでよA」








・








ﾄﾞｯ!!!




低く変わった真秋の声と共に
飛んできた足に蹴り飛ばされた。



　
『ぐ…っ！！』


突然に胸元を蹴られた衝撃で
押し寄せた吐き気を
なんとか耐えて立ち上がると＿＿＿＿＿







真秋が、園子ちゃんに跨がって
その首元にナイフを当てていた。









『真秋……っ！！』ｶﾞﾁｬ！



瞬時に構えをとり
迷いなく引こうとした引き金が







・






重く固まった。




『っ……？！』






・







真「________やっぱりな。

分かったろ、お前は俺を撃てない。






・









・





…俺は今 ”唯一の”家族だから。」

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