警察学校時代から完全無欠なあの男に今近づきたくて仕方ない《名探偵コナン》

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笑っちゃうくらいの大渋滞をやっと抜け、降谷のアパートに着いたのは日が変わってからだった。



ハ「ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ))アンッ！アンッ！」

ドアを開けた瞬間、
高速でダッシュしてきた天使が
飛び付いてくる。

あ、やばい愛おしすぎて泣きそう。




降「ちょっ…こらハロ！」

今度は降谷に飛び付いて
降谷の頬をなめるハロくん。

こらとかやめろとか言いながらも
嬉しそうに笑っている降谷。


絵になるな、このセット。



ーーーー

煙の匂いやすす汚れで
すごい事になっていた降谷に
先にお風呂を譲り、
あがった彼の腕の処置をする。


痛々しい傷に
消毒やガーゼをしてから
包帯で巻く私に降谷は言った。



降「相変わらず手際がいいな」

『応急救護の授業で習ったんで。
ま、後はちゃんと病院でみてもらうこと。』


降「…授業か。懐かしいな。
君と唯一 張り合えたのは柔道だけだった」

『…容赦なくバッコンバッコン投げやがって』

降「その度に手を差し出したんだがな」




ちょっとしたきっかけで
当時の事が鮮明に思い浮かんできた。


生徒達の前で投げられる屈辱や
涼しい顔で手を差し出す降谷を思い出して

何かムカついてきたから
後頭部に一発やってやろうかと
奴の頭を睨むと。






・






『え、降谷髪の毛焦げてる』


よく見すぎて髪のところどころが
チリチリになってるのを発見した。






降「え、焦げ……あの時か」


『あーあ。髪 焦げると治んないんだよ。
……綺麗な金髪なのに勿体ないね』



手を伸ばしてその金髪を撫でてみると
サラッサラの中のチリッと焦げた
感触が何とも惜しい。





『よかったらトリートメント貸そう…』






・







降「っ…///」


『…え？』





…何で降谷顔赤くしてんの？


…ん？何で私
こんなに自然に人の髪の毛触ってんの？






パッと顔を手で隠した降谷と
当人の髪から手を離した私。




降「……」

『……』






・






突然の何とも気まずい空気の中
先に身動きをとったのは降谷だった。





ゆっくりと俯いて、
髪でよく見えなくなった横顔で私に言った。






・









・








降「_________…A。


君は…今も俺が嫌いか？」









『…え』

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