警察学校時代から完全無欠なあの男に今近づきたくて仕方ない《名探偵コナン》

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凛とした声と余計な一言


風にはためく髪と


歪めていてもなお綺麗な顔。





落下していく俺の手を
しっかり掴んだ右手の主は



________紛れもない、A本人だった。







降「…A……！？」


『_______久しぶり。お疲れ降谷。
…よっと！』




俺の問いかけに応えたAは
右腕一本で俺を引っ張り上げ、

左手で掴んだ何かのベルトを頼りに
ビルを登っていった。





落ちていく最中目の端で捉えた、
カジノタワー横に停められた
ブルーのフェアレディZ。

見覚えのあるあの車は
Aの愛車だった。





自分より背丈も体重もある
男の俺を抱えながら
左腕と足の力でビルを登っていくA。

密着した部分に感じる
彼女の体温と、数滴の汗が滲む横顔。


本来立場は逆の筈なのに
俺は何も出来ずに彼女を見つめていた。




Aが室内まで到着するのに
さほど時間はかからなかった。




コ「なっ…(片腕で登って来たのかよ…？！)
あっ…安室さん大丈夫？！」

降「あ……あぁ」

『よいしょっと……ベルトありがとね、探偵くん』



俺を地面に降ろしたAに
驚きを隠せない様子のコナン君に

当の本人は
鉄骨に絡ませたベルトを解いて
彼に返している。





コ「……花那さん、何者なの？」

『うーん、そこの安室さんとおんなじ感じ？』


降「……A！！」

『話は後で。探偵くんと話あるんでしょ？』



思わず名前を叫んだ俺に
彼女はひらひらと手を振りながら
離れていった。






コ「……彼女も公安の人だったの？」

降「あぁ……実はね」


コ「"八坂花那"じゃなく"A"って呼んでたけど。
彼女…何者なの？」




今回の全てを話し終わったあと、
そう尋ねた彼に…
”安室透”らしく俺は答えた。




降「_______そうだね…





・





・





”ずっと昔から気になっていた人”。」







ーーーー



降「…A」

『あ、終わったんだ。
てか何あれ RX-7ズダボロじゃん…』




ｷﾞｭｯ…


『…！』









降「_________おかえり、A」




彼女の言葉を遮って
俺はAを抱き締める。
安心や嬉しさが溢れて仕方なかった。








『……心配かけてごめんね、降谷。

___________ただいま。』





そう、
素直に言ったAに俺は返す。







降「本当に心配したんだからな。じゃあ…
　





・







何処で何してたか、
明確に教えてもらおうか。」(圧)



『あ、はい』(怖)

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