警察学校時代から完全無欠なあの男に今近づきたくて仕方ない《名探偵コナン》

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ガチャ…


『……お邪魔します』

降「そこを曲がったところがリビングだ。
適当にくつろいでくれ」


律儀にそう言ってから玄関に入った彼女を、とりあえずリビングに向かわせた。





・





と、簡単に言ってみるが内心は動揺が
止まなくて仕方ない。



……トラブルで家に帰れなくなって
しまったのは災難だが、
なぜAは毛嫌いしている筈の
俺を頼ったんだ？

しかも、『一生の頼み』だなんて
あんなに必死に。

まあその結果了承してしまったんだが。



……自身に呆れながらも
アイスティーをコップに注いで
リビングに向かう。



？電気が点いていない……

真っ暗のままのリビングを
疑問に思いつつ覗くと、

Aはカーペットに腰をおろして
俺の愛犬であるハロを膝に乗せながら
優しく撫でていた。



ハロは気持ち良さそうに目を閉じている。
起こさないように電気を
点けなかったのか。



代わりにオレンジのリビングランプを
点け、彼女にアイスティーを勧めた。



『どうも。……降谷、ペット飼ってたんだ』

降「あぁ。元々捨てられていたんだが、なついてくれたから連れてきたんだ」

『……へぇ』







__________可愛いね。


ハロを撫でながら、小さく言った彼女の
頬が少しだけ緩んだ気がして。






ﾄﾞｸﾝｯ……






なぜか小さく胸が鳴った。






『…降谷？』

降「っ……何だ？」



『疲れてるでしょ、お風呂入って寝たら？』


いつの間にか冷めた表情に戻り
アイスティーを飲みながら彼女が
そう言った。




降「……あ」

『気遣わなくていいから。お客さんじゃないし』

降「…わかった。」


気を遣ったら彼女は肩身が狭いのかと思い、
リモコンや冷蔵庫の場所を
伝えてから風呂場に向かう。



シャワーを浴びながら何度も
さっきの彼女の表情を思い出して
気付けば何度もシャンプーをしてしまっていた。



ーーーー



髪を乾かしてからAを呼びに
リビングに行く。


降「A？」

『(ﾊﾞｯ！！)あ、上がったんだじゃあ次借りる』バタバタ



あからさまに何かを隠してから
風呂場に向かったA。






何してくれたのかと怪しみながら
彼女が座っていたソファーに近付くと


眠っているハロとクッションの間に、
俺の持ち帰った公安の書類が
雑に隠してある。







・







・





一枚一枚見てみると、
それらは全て完璧に編集されていた。

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