警察学校時代から完全無欠なあの男に今近づきたくて仕方ない《名探偵コナン》

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「＿＿＿＿来たか、プリンセス」


『…ここに来るなんて珍しいねジン』



情報室の扉を開くと
全身黒づくめの銀髪男が
ソファーに腰かけて私を待っていた。



その態度と
部屋中にたちこめた煙草の匂いに

"誰の許可得てここ入りやがった
ここはベル姉さま以外は禁煙だボケ"

という言葉を
すんでのところで飲み込んで
コンピューターを立ち上げながら
冷静に尋ねた。







『で、用件って何？』

ジ「_______組織の情報を流してやがるネズミが居る。」





"ネズミ"。組織の裏切り者、NOCの事だ。

その単語に心の何処かで動揺しながらも
平然を装って聞き流す。



ジ「あらかた検討はついてるがお前に調べさせろとのラムの命令だ。
ネズミを調べろ、2週間以内にな」

『…別にいいけど。で、そのネズミ候補は誰？』






・






・





ジ「”スコッチ”。」


『(ピクッ)』





ジ「コードネーム持ちだが端くれの男だ。奴の行動、通信機器の発信先で怪しいもの、
全部調べろ。2週間以内に奴を始末するからな」


『…ずいぶん理不尽だね。
スコッチがNOCかなんて決まってないのに』

ジ「はっ、疑わしきは罰する。
奴に照準が付けられた時点で俺は
スコッチをシロとは見ねぇ」


奴に気付かれねぇようにやれ。
そう言い残して
ジンは情報室から出ていった。


　


何やってんの景光くん…！！

ジンにその情報が流れたらもう
手遅れも同じ事…



…何とかして偽装できないだろうか。

情報管理人の私にだけ把握できる、
既に故人の組織員に罪を被せる？

景光くんの情報を一から書き換える？

それとも、景光くんは殺されたと
偽装させるとか……





♪〜♪〜♪〜


『っ……！！』


電話か……
神経過敏になりすぎて
心臓止まるくらい驚いてしまう。

発信者は……知らない番号。



会話を録音する設定にし
警戒しながら通話ボタンを押した。


『……誰？』






「＿＿＿＿＿久しぶり、A」






『……っ！！ひろ…』ﾊﾟﾝｯ

思わず発信者の名前を
叫びそうになった口元を押さえる。

急いで情報室のドアの鍵を閉め
防音装置を起動させた。




『……どうしたの景光くん』

「急にごめんな、ゼロからAの番号勝手にもらっちまって。」

『そんなの大丈夫。
……あの、景光くん、話したい事が』

「丁度よかった」

『え？』







「俺もAに話したい事があるんだ。
急で悪いけど、今から会えないか？」

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