警察学校時代から完全無欠なあの男に今近づきたくて仕方ない《名探偵コナン》

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降「……まぁ、とりあえずはこのくらいでいいか？」

『「とりあえず」の基準大丈夫そ？』



いろんなブランドの紙袋 両腕に下げて
シューズボックス3段重ねて持ちながら
言う台詞ではない。
全部レディースだし。


降「それ、結構似合ってるな」

『…』



今出てきた店で試着させられた
淡いピンクのニットワンピースと
茶革のショートブーツ。

バッグやピアスまで揃えてくれて。


女の子っぽいコーデが
私には新鮮すぎてびびっていたけど、

店員さん達もべた褒めしてくれて
降谷がいつの間にか会計すませてて
タグ切ってもらったからそのまま着ていた。





＿＿＿＿「似合ってるな」。
その言葉に顔が火照る。



『……お腹空いた。今日のお礼に奢るからご飯食べよ』

赤くなったであろう顔面を
見られたくなくて、
返事も聞かないでフードコートに足を向けた。





『私買ってくる、降谷は席とってて』

降「いや俺が」

『じゃあその服全部返してくるけど』

降「……そこの席に居る」

『了解。何か注文ある？』

降「任せる」



豚串と温玉牛丼を買って席に戻ったら
「野菜摂れ」とか言われて怒られた。

任せるって言ったの誰だ。




ーーーー




『……今日はありがと。それとお金遣わせてごめん』

降「俺が勝手にした事だ」



改めて帰りの車の中でお礼を言った。

総額とか怖くて考えたくない。
……まぁ降谷かなり稼いでるだろうからいっか。



『降谷に洋服買わせるとか想像もしなかった』

降「はは、俺もだ」




こんなの、昔の私たちからしたら
あり得ない事だったな。

そう思って今までの犬猿ぶりを考えると
笑えてきた。




『っぷ……あはははっ笑笑』


降「っ……？！」




『ほんとそれ、時間って凄いね。
また行こうよ 今度は借り返すからさ………

…って、降谷？』




……え、降谷固まった。
あれ何か悪いこと言ったかな私。



今言ったことを思いだしながら
外を眺めてみる。



うーんと。何か地雷踏んだかな……

…あれ？
待ってあのスカジャンのいかつい人
見覚えあるな。

確か……えーと前の飲み会で……






・






「＿＿＿＿＿＿＿＿A…」



『ねえ、航くんじゃない？あれ』





遠くに視点を合わせると
たまに知り合い発見するよね。

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