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降谷side
俺のアルバイト先であるポアロに、
公安警察の神楽坂Aではなく
某有名カフェチェーン店の店員
八坂花那として彼女は訪れた。
『安室透』の俺がした自己紹介で
俺の状況を察し、
自身も怪しまれないようにか
偽名で挨拶をし返してきた。
一応説明をするために
帰ろうとした彼女を引き留めて
俺の車で送ったが、
彼女の憎まれ口のおかげで
伝えるべき事柄が何も伝えられなかったし
しかも途中で様子がおかしくなったり
急にサンドイッチを食べ始めたりと、
居心地悪そうにしていて
何だか申し訳なかった。
・
……あれから彼女と少し溝がある。
Aの素顔を知って、
同時に初めて抱きしめたあの日から。
安心させてやりたくて、
半ば勢いでとってしまった行動を
嫌がるかと思えば
俺にしがみついて彼女は泣いた。
それからというもの、
Aと顔を合わせづらくなったり
気まずい空気が流れたり。
あまり会いたくない筈なのに、
会ってみたら嫌な気がしない。
俺の作ったケーキを食べて
表情を柔らかくした彼女を見たら心が和むし
彼女の憎まれ口が愛おしく思える。
この感じ、あの感情によく似ている。
忘れかけていたあの感情に。
俺だって初恋くらいは経験している。
その感情の名前だって知ってる。
じゃあ、俺は。
笑顔もなくて明るくもない
あんな女俺の好みの女性じゃない筈だ。
それなのに、_______
コンコン
降「…!」
外からドアガラスをノックされた音に
ハッとしてガラスの向こうに目を向ける。
「「よっ、降谷」」
降「松田、萩……」
ノックの主は
仕事帰りなのかスーツ姿のままの
松田と萩原だった。
降「仕事帰りか?」
萩「まーな、俺ら今から飲みに行くんだけど降谷もどうだ?」
降「あー……」
松「安心しろ降谷、今日はA来ねーから」
降「…別に彼女を気にした訳じゃない」
実は誘われた瞬間にした。
松「ま、付き合えよ。お前私服だしこの後暇だろ?」
とか言いながら「よっこいしょー」と
乗り込んできた2人。
さっきまでAが座っていた
助手席に座った松田が付け足す。
・
松「それに、ちょうどお前に聞きたい事あるしな」
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きゃんぱす(プロフ) - 坂竹会長さん» コメントありがとうございます!隠れてませんでした…!森○さんから怒られてしまいますよね(;゚;Д;゚;; ) 訂正しておきます!ご観覧、ご指摘ありがとうございました! (2018年10月6日 20時) (レス) id: 71fb99b34f (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - ページ4、パ○ム美味しいですよね……って、最後パ○ルム……隠されていないじゃないですか…!!(笑) 間違っていたらすみません 失礼しました (2018年10月6日 18時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
きゃんぱす(プロフ) - kandgj23さん» コメントありがとうございます、調べましたら諸伏さんで決まってました…!次編から訂正します!ご指摘ありがとうございました!m(;∇;)m (2018年10月1日 18時) (レス) id: 71fb99b34f (このIDを非表示/違反報告)
kandgj23(プロフ) - 面白いのですがスコッチの苗字が分かりましたし、緑川ではないので気になってしまいます汗 (2018年10月1日 9時) (レス) id: 522797a760 (このIDを非表示/違反報告)
きゃんぱす(プロフ) - レモンさん» ありがとうございます(*T^T)お楽しみに!笑 (2018年9月30日 13時) (レス) id: 71fb99b34f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きゃんぱす | 作成日時:2018年9月7日 18時