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54 巫女様のお話 ページ19

巫女様はね、僕が王女だった時代・・・・・・400年くらい前かな?
僕はある北の国の王女だったんだ、色々とあって処刑されたんだけどね。

巫女様は南の国の神殿で神に仕えていたんだ。
巫女様はすっごく綺麗な人でね・・・・・・しかも優しかったんだ、「姫巫女」って呼ばれていたそうだよ。

僕の国にもそこの神殿の関係者が来る事がよくあってね、その時に巫女様と知り合ったんだ。

僕と同い年だったんだけど、凄かった。なんて言えば良いんだろうなぁ・・・・・・「あぁ、この人が神に愛された人なんだ」って感じるような人だった。

巫女様はよく僕にお話をしてくれたんだ。
僕の国の書庫にある本には載っていないような話を沢山聞かせてくれた。

僕と巫女様が初めて出会ってから何年か経ったある日、巫女様は仲良くなった旅人の話をするようになった。
名前を明かさない、巫女様にそっくりな見た目の旅人の話。

旅人というだけあって、その人も色んな話を知っていたんだって。

その人の話をする時、巫女様は凄くいきいきして見えたんだ。とっても楽しそうだった。

でもね。
ある日から、巫女様はおかしくなっちゃったんだ。

旅人の話をする時、少し苦しそうだった。

何ヶ月かしたら、巫女様は自分の部屋を出なくなってしまった、って手紙が神殿から届いた。


それから更に数ヶ月。
【赫巫女事件】が起きたんだ。

巫女様、やっぱりおかしくなっちゃったんだって。


ある日、その国からの通信が途絶えたんだ。
どこの国も事情を知らなかった。

風の噂、派遣された隊員たちが見たのは、全てが凍った冷たい国だったと。
暖かい南の小国だった面影は無かったと。
美しかった神殿や教会は、血に塗れていたと。
真っ赤な、真っ赤な血に塗れていたと。
誰一人、生存者はいなかったと。

そしてその血が続く先には、凍てつく花畑があったんだって。

その花畑には、誰も入れなかったんだって。

まるで人間じゃない・・・・・・神のような存在が護っているような空気が漂っていたんだって。

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霧雪@誤字王女(プロフ) - (。∀°)さん» ありがとうございます!更新頑張ります・・・! (2019年4月2日 8時) (レス) id: dcec4ba55e (このIDを非表示/違反報告)
(。∀°) - 更新頑張ってください! ふぁいとです (2019年4月2日 8時) (レス) id: f5f2476ed5 (このIDを非表示/違反報告)
霧雪@誤字王女(プロフ) - ブラピさん» ありがとうございます、とても嬉しいです!ゆっくりめな更新ですが頑張らせていただきます! (2019年1月15日 18時) (レス) id: dcec4ba55e (このIDを非表示/違反報告)
ブラピ - 小説とても面白いです!更新頑張って下さい! (2019年1月15日 1時) (レス) id: e896eb0a17 (このIDを非表示/違反報告)
霧雪@誤字王女@怠惰の眠り(プロフ) - 彩菜さん» 一応人型になれますよ〜 (2018年11月24日 7時) (レス) id: dcec4ba55e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:霧雪 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/a0dca1215a10/  
作成日時:2018年11月23日 20時

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