きゃらめる×からめる Ryousuke.Y

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「…ただいま、」




「…お兄ちゃん？」









いつも居る人の声が聞きたい。








時たま居なくなる存在に、こんなにも孤独を浴びさせられるのは異常だと思う。









…








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『…もしもし？』





ﾂｰｰﾂｰｰ









「…もう、」









兄が行方不明です。









山田君に連絡したらなんて言われるだろう。









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こんな思いがあるにも関わらず






山田君に連絡をする。






『今日、帰宅すると兄が居ませんでした。電話も繋がらず、兄の帰宅予定時刻から約四時間が経過していて…』









長文のメールを送ると、すぐにくる返信。









『なんか畏まってるなぁ笑。で、お兄さんが居ないと？…夜遊びでもしてるんじゃない？』









「…は？」






何なのコイツ。






人が悩んでて…、相談してやったのに。









『貴方への用は無くなりました。ご協力ありがとうございました。』







冷たくあしらう私の言葉に、
画面の奥でもヘラヘラしていそうな山田君。









『…んー、ごめんごめん。』









「…」









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