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まあ結果から言うと、ボーっとしていた僕のミスで、勝己の少々の怪我と共に僕らのグループは負けた。 勝己はもうカンカンで、担任も渋い顔をして冷たく僕を窘めた。
ヒーロー基礎学が終わり、僕は担任の相澤先生に呼び出され、くどくどとお説教を食らった。 危機感が足りないだの本当にヴィランと遭遇した時どうすんだだのそれでもヒーロー志望かだの。
ヒーローとしての自覚はともかく、勝己に怪我をさせてしまった事はすっごく悪かったと思う。 いくらなんでも僕が馬鹿だった。 勝己の事、傷つけたくはなかったのに。 勝己とペア組む時だけ、ちゃんと集中しようと思った。
やっとの事で相澤先生に解放して貰えた僕は、教室へと向かった。 教室の中には、勝己が机に突っ伏して寝ていた。
どうやら、リカバリーガールの治療で体力を消耗し、そのまま寝てしまったようだ。 出久が何度も世話になってるから聞いてたけど、あのタフネスな勝己がこんな所で寝こける程なのか。
勝己の寝てる姿は珍しいので、近くで寝顔を見てみる。 長いまつ毛は伏せられて、眉間には皺が寄っている。 僕は思わず口角が上がってしまった。 寝てても不機嫌そう。 勝己らしいや。
彼に天使のような寝顔は似合わない。
勝己は完全に脱力しており、熟睡していた。 警戒心の強い彼が、僕が傍に来ても起きないくらいだから、相当だろう。 悪戯心で頬を撫でてみる。 何も反応は無い。 すべすべした雪のような肌。 昔、どんなに焼いても肌が焼けねえんだよとぶつくさ呟いていたのを思い出した。
焼けねえのは、中身がそれだけ熱いからなんじゃねえの。 彼は体からニトロを生成できる。 これまた悪戯心で彼に近づき、匂いを嗅いでみた。 体育の後だというのに、制汗剤の匂い一つしないニトロの甘い香りに包まれる。 この香りって、嗅ぐとシルクのシーツに包まれてるみたいだと感じる。
だんだん、香りを嗅いでいるのに歯止めが聞かなくなってきた。 あともう1回。 あと一呼吸。 やめとけ、流石に勝己起きるって。 頭ではもう1人の僕が僕に必死に呼びかけているのに、僕は止められずにいた。
シンナー中毒者にこの空気を吸わせたら、シンナーよりこっちの方が絶対良いって言うだろ。 と思うと共に、他の奴に嗅がせたくないという考えで、その思いを蹴っ飛ばした。 勝己の香り、まるでヤクだ。 ダメだ、だんだん変な気分になってくる。 勝己臭が脳まで回ったか。
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アイト - 好きな感じの、話です！続き、待ってます。頑張ってください！ (2018年4月1日 18時) (
レス) id: 28880c114b (このIDを非表示/違反報告)
かやん(プロフ) - けいとるさん» コメントありがとうございます！ 頑張ります！ (2017年10月2日 19時) (レス) id: fbec895554 (このIDを非表示/違反報告)
けいとる - 面白いです！ 頑張ってください 応援してます!! (2017年9月26日 20時) (レス) id: a21381c293 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かやん | 作成日時：2017年9月24日 15時
