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「白水君の個性って童話に出てくるような個性やねえ、なんか羨ましいなあ！」
5時間目、各自で着替えて先生を待っている間、麗日さんが話しかけてきた。 僕は彼女の事、割と気に入っている。 出久の事大事にしてくれるから。 そのままあいつをかっさらってくれよ、なんつって。
「あはは、ありがと。 ちなみにその童話に出てくる狼男達、全部僕らの子孫の事だってさ」
「ええ〜っそうなの？！」
麗日さんはクリクリとした目を大きくさせて、びっくりしてくれる。 よく笑い、人の言うことに一喜一憂する女の子。 普通の男の子なら、こんな子を好きになるのだろうか。 知らないけど。 僕は男でも女でも、勝己以外の人にどきまぎした事がない。
僕の個性は結構戦闘に向いているものだ。 月の光を浴びると、狼男になる。 僕らの1族は、それを『
「ねえねえ、ずっと気になっとったんだけど、白水君のその首から下げてる瓶、何なん？」
麗日さんは僕の胸元を指さす。
「これ？見る？」
「いいの？」
麗日さんに瓶を渡す。 僕が常に首から下げている小さな小瓶には、ホルマリンに漬けられた、白い、餅のような玉が入っている。 小瓶が揺れる度にちゃぷちゃぷと上下左右を行き来した。
「うわぁ綺麗やねえ。 これって、発光塗料でも塗ってあるの？」
「ううん、それは月の光。 僕は狼男だもの、月の光が不可欠なんだよ」
「へえ〜っこの白い玉って不思議だねえ」
「それ実は、御先祖様の目ん玉なんだぜ」
「ええっ？！め、目ん玉？！」
「うわっちょっ、落とさないでよ貴重なんだから。 ホルマリン漬けして何百年も僕の家に伝わる由緒正しきシロモノなんだぞ」
麗日さんは大きな目を更に大きく見開いていた。 そして、さっきまで興味深々に覗いていた小瓶を、途端に見てはいけないような物を見る目で視線を滑らす。
「僕の個性の１つなんだけどね。 僕らの目って、月の光を溜め込む事ができるらしいんだ。 生きてる奴だとせいぜい2、3秒なんだよ。 でも死んだ人の眼球だったら、使わないかぎり一生溜めれるんだってさ。
僕はそれを使って月の光を溜めて、戦闘時にはいつでも狼男になれるようにしてる。 今はもう、ほぼ使い切っちゃったけど。 また貯めなきゃ」
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アイト - 好きな感じの、話です！続き、待ってます。頑張ってください！ (2018年4月1日 18時) (
レス) id: 28880c114b (このIDを非表示/違反報告)
かやん(プロフ) - けいとるさん» コメントありがとうございます！ 頑張ります！ (2017年10月2日 19時) (レス) id: fbec895554 (このIDを非表示/違反報告)
けいとる - 面白いです！ 頑張ってください 応援してます!! (2017年9月26日 20時) (レス) id: a21381c293 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かやん | 作成日時：2017年9月24日 15時
