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「何で、変わっていくんだろうな」
「何でだろうな」
「僕は、この先も3人で一緒の道を歩んでいけるって思ってたのに。 友達のまんま、この関係に何の変化もなく過ごすと思っていたのに。 僕だけハブりやがって、あいつら」
「永遠の強さと謳われた平和の象徴だって引退するんだ。 お前らの関係が変わらないわけないだろ」
確か、そんな感じの慣用句があった気がする。 だいぶ遠い話。 でも、割と最近の話。 どんなものでも、きっと栄えて衰えて変化して行くって意味。 出久がブツブツと話してた。
『月●つれば●●●く』
思い出せない。 彼の声、表情、仕草はなんとなく分かるのに、肝心の彼の言葉を思い出せないでいる。 あはは、僕って、いつも大事な言葉を忘れるよなあ。 1人で嘲笑した。
もう、過去なのだ全て。 出久とどうでもいい話をし、馬鹿みたいに笑っていたあの時間は、もう過去になってしまった。 これからは、出久の隣には勝己が多く居座るようになるのだろう。 晴れて結ばれた彼らは、僕なんか必要としなくなる。 彼らだけの物語を、これからは2人で作っていくのだ。
僕が出久の言葉を思い出すのは、いつなのだろう。 また、海で思い出すのだろうか。 彼と通った廊下で思い出すのだろうか。 はたまた、それは。 考えてもキリがない。 だってもう、僕は出久を親友として見れてないのだから。
ふと、僕の鼻がツンと僕をつついた。 それが引き金になったかのように、目の奥が熱くなってくる。
轟は、俯く僕の頭に手を乗せた。
「今度、親の元へ帰ると寮に外出届け書いて、またあそこへ行こう。 何だっけか、太陽のいない所。 そうだ、この間みたいな事が起こらないように、月の光のない新月の日に行くか。 そう、太陽と月のいない所だ。 夜の海で、月の光なんか無くったって、俺はお前に夢中だって事、証明してやらなきゃなんねえしな」
僕はただ首を振り続けた。 何を言おうとしても、言葉にならなかった。 瞼の裏が熱くて、訳の分からない涙が溢れてきた。 轟はそんな僕の肩を抱き寄せ、自分の頭を僕の頭に押し付けた。 彼は僕の肩を、優しく、ゆっくりと撫でてくれていた。
それでも僕は、声を抑えて泣き、首を振り続けることしか出来なかった。
続く
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アイト - 好きな感じの、話です！続き、待ってます。頑張ってください！ (2018年4月1日 18時) (
レス) id: 28880c114b (このIDを非表示/違反報告)
かやん(プロフ) - けいとるさん» コメントありがとうございます！ 頑張ります！ (2017年10月2日 19時) (レス) id: fbec895554 (このIDを非表示/違反報告)
けいとる - 面白いです！ 頑張ってください 応援してます!! (2017年9月26日 20時) (レス) id: a21381c293 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かやん | 作成日時：2017年9月24日 15時
