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ちなみに、夏油君の教育の賜物はこれだけでは無い。
聞いた話によると、天内ちゃんが少しでも長く楽しくいられるように滞在を延ばしたのは、実は五条君の計らいらしい。
超びっくりした。え、だってあの五条君だよ？1年の頃私に「うーわっ、ちっちゃくてすぐプチって潰れそ、トマトみてぇにプチって」と潰すジェスチャーしながら嘲笑ってきたあの五条君がだよ？
それが、今ではいたいけな少女の為に身を粉にして頑張れるなんて。灰原君の言っていたことは間違いでもないらしい。
多分夏油君や私と違って、明確な意思のある思いやりでは無い。
五条君にとって何となく「その方がいい気がする」のぼんやりとした気持ちなのだろう。
それでも嬉しかった。お母さんにでもなった気分だけど、彼が私たちに感化されて変わっていく様はやっぱり面白い。
「…何ニヤニヤしてんだよ」
「んへへ、後輩の成長が嬉しいよ、私は」
「変わんねぇだろ」
「そんなことないよ。…後ちょっと、頑張ろうね」
五条君の額に触れて、前髪をちょいちょいと弄った。こんなに綺麗な白髪を持つのは、五条君ぐらいだろう。
「(私の術式が、君の疲れを癒すものなら良かったのに)」
酷く窶れた顔をするこの子に、私は一緒にいてあげることしかできない。それが虚しくて、どうにかしてあげたいと思った。
結局私は、五条悟という人間にとって、実質的な価値なんてないのだ。
「…あ、見て先輩、もう1匹いた」
「ほんとだ！えー、良い貝背負ってんじゃーん」
｢貝の善し悪しわかんねぇよ｣
｢まだまだだなぁ、君は。私レベルは鑑定士になれるからね、見習ってもらおうか｣
｢くだんな｣
五条君は呆れた顔を見せた後、脱力したように笑ってみせた。
ほんとに後ちょっと、頑張ろうね。
続く (更新停止中)
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作者(プロフ) - みぃさん» コメいただいていたのに気づかなくてすみません💦ありがとうございます！頑張ります！ (11月12日 17時) (
レス) id: 989ab1f730 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 初コメ失礼します！このシリーズの作品がすごい好きです！これからも更新頑張ってください！応援してます！ (11月6日 14時) (レス) id: 01aa01ae14 (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - 皐月さん» ありがとうございます🥰更新頑張ります！ (10月9日 22時) (レス) id: 989ab1f730 (このIDを非表示/違反報告)
皐月(プロフ) - 続編おめでとうございます！！！これからも応援しています (10月9日 18時) (レス) @page4 id: 8f5e3bc927 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作者 | 作成日時：2023年10月9日 14時
