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紙コップにコーラを適当に注いでいく。新入生2人に先に回せば、きちんとお礼を言われた。
去年は散々だったのに、主に五条君。ジュース渡してもさも当然みたいな態度。
今年は良い子達で良かった、と感激していれば、「かんぱーい」と声が響き、慌てて紙コップを上に掲げた。
夏油君がスナック菓子を2、3個開封しながら話す。
「遠慮はしなくていいよ」
「ありがとうございます!」
「沢山用意してるから安心するといい」
まぁなんというか、彼は気が利くというか。きっと後輩にも慕われる人間になるんだろうなとしみじみ。そして私の隣にいるグラサンの男の子は、きっと尊敬なんてされないんだろうなともしみじみ。
そんな目で見てたら、五条君は「なんか失礼なこと考えてね?」と肩を組んできた。
「なんでバレたし」
「げ、ほんとに考えてたのかよ」
「夏油君は頼りになるなぁと」
「俺は進行したじゃん」
「からかってただけでしょーが。私は君にこんなに慕われてるのに、君は後輩に好かれたくないの?」
「べっつに。はい先輩、チョコ」
「むぐっ」
口に無理矢理小さなサイズのチョコを放り込まれた。自分にとって都合の悪い話になると逃げるな。
でもチョコは美味しい。
もぐもぐと口を動かしていれば、家入ちゃんが絡んできた。
「それ、五条の実家から送られてきた高いやつですよ」
「え!?早く言ってよ!?」
「あはは」
高いのなら味わいたかった。にしても流石五条家、こんな学生だけの会にもお高いお菓子をくれるなんて。
「それがいいならいくらでも買うけど」
「たまに食べるから美味しいの。ほら、五条君も食べよう」
「ん」
各々がお菓子を楽しみながら、新入生の話を聞いたり、高専がどういうところなのかの話をしたり、はたまた誰がどういうやらかしをして夜蛾先に怒られたのか、などなど。
他愛のない話をして、あっという間に夕方の時刻になってしまった。
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作者(プロフ) - みぃさん» コメいただいていたのに気づかなくてすみません💦ありがとうございます!頑張ります! (11月12日 17時) (レス) id: 989ab1f730 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 初コメ失礼します!このシリーズの作品がすごい好きです!これからも更新頑張ってください!応援してます! (11月6日 14時) (レス) id: 01aa01ae14 (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - 皐月さん» ありがとうございます🥰更新頑張ります! (10月9日 22時) (レス) id: 989ab1f730 (このIDを非表示/違反報告)
皐月(プロフ) - 続編おめでとうございます!!!これからも応援しています (10月9日 18時) (レス) @page4 id: 8f5e3bc927 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:作者 | 作成日時:2023年10月9日 14時