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「うーん、なんでそこまでって言われてもね。大したことじゃないんだ、別に」
困り顔で笑ってみると、夏油傑は訳が分からないと言いたげだ。ここからが説得の時間。
「大したことじゃないって言うのは、単純に金額の話ね。私の仕事は警察とかそういう類の…まぁお国を守る仕事なんだけど、一般人にその詳細を話すことは禁止されてるの。ただとにかくお給料がいい、五条くん1人を養うことぐらいどうってことないぐらいには」
「そんな仕事、あるんですか」
「あるよ。これはまた違うケースだけど、警察の中には家族にさえ仕事内容を話せない人がいるんだ。まぁ逆恨みとか、色々理由はあるんだけど…私もそんな感じ。ごめんね、怪しいよね」
「まぁ、はい」
「もし信用出来ないなら、君にも私の家の合鍵を渡すよ。たまに様子を見に行ってあげて。私はなかなか家に帰れないから」
「…はい」
どんどん自分のしていることに自信を無くす夏油傑を見て、私はようやく、彼が五条悟と同じ18歳であることを実感した。そうか、彼はまだ、子供だ。あの頃からずっと大人びていたからか、今になってようやく理解するなんて。
子供が、同い年の親友のために行動できるって言うのは、たぶんすごいこと。今回のような行動自体は褒められたことじゃないし、これが本当に危ない人間との関係を作らざるを得なくなってしまったらと思うとおぞましい。が、私は五条悟の隣に夏油傑がいるという事実に安心してしまった。
今世でも2人が親友してくれるなら、それでいいや。
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作者(プロフ) - ぽぽさん» ありがとうございます😭こんなにも嬉しいお言葉をいただけるなんて感激です🥲なかなかの不定期更新ではありますが、これからもどうぞよろしくお願いいたします☺️ (2月26日 0時) (レス) id: 371b148e61 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽ(プロフ) - 作者さん» 繰り返しコメントすみません🙇♀️この作品から作者様の書かれるお話に興味を持ち他の作品も拝見したのですが、どれも良い意味で読みやすく、言葉遣いもストーリーも好みに刺さりました ; ;素敵な作品を創って下さりありがとうございます💖 (2月24日 23時) (レス) id: cce9129f81 (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - 星屑さん» コメントありがとうございます。一風変わった設定を使いたいと思いこの作品を作りました!これからも楽しいと思っていただけるよう頑張ります! (2月22日 14時) (レス) id: 371b148e61 (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - ぽぽさん» コメントありがとうございます。内容は自分が納得ができるまで頑張って書いているので、お褒めいただきとても嬉しいです!これからも応援よろしくお願いいたします☺️ (2月22日 14時) (レス) id: 371b148e61 (このIDを非表示/違反報告)
星屑(プロフ) - 今までにないような作品で読み進めるのが楽しかったです!更新楽しみにしています🥰 (2月21日 5時) (レス) @page15 id: e29b44e719 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:作者 | 作成日時:2024年2月18日 0時