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「…寝てる?」


ただいま住宅街に挟まれた道路。そこで人が倒れていたものだから慌てて駆けつけた。しかし呼吸はしているし心臓の音も聞こえる。脈もある。なんならいびきをかいている。

数十メートル先にも倒れている人の姿が見えて確認しに行ったが、同じく目を閉じているだけ。

そうして、この静寂の理由が明らかになった。非術師達は眠らされているのだ、テロ予告の通りなら式神によって。もう信用は出来ないけど。

しかしまぁ、分かりやすい害がなくて今のところ安心だ。寝ているだけということにしておこう。どうせ、眠らされる以外の被害を受けていたとしても、今の私じゃどうしようもできないし。


「(じゃあ後は、五条悟を見つけるか。にしても帳大きい。時間かかりそう)」


完全に呪詛師を捕縛するという当初の目的よりそっちの方に天秤が傾いていたと思う。
だから、次の瞬間から重労働が始まるとは思ってもいなかった。


『ォォ、オ、オネエ゛ェチ゛ャン』


後ろから聞こえて来た呪霊の声。すぐさまそちらを振り返り視認する。パッと見の呪力量的に、恐らく3級程度の呪霊。

すぐに祓おうと構えると、今度は違う方角から別の呪霊の気配を感じた。


「…まさか」


寝ている非術師を呪霊に襲わせるつもりなのか。一体どこにそんな大量の呪霊を隠し持っていたんだか。じゃあそれを放っている呪詛師はどこにいる。あーいや、それも大事だけど、それだけじゃなくて!

冷や汗が背中をなぞる。このままでは、五条悟が危ない。

この広範囲から1人を探すのは難しい。間に合わない可能性の方が遥かに高いことは分かっている。

しかも、さすがに私の立場上、他の非術師を見殺しにも出来ない。立場というかなんというか、力を持って生まれた者の使命というか。
正直、夢見は悪い。


「…あはは、なんかこういうの、10月31日の渋谷の話にあった気がする」


懐かしい。ねえ五条くん、私も、君と同じことをしなくちゃなんないみたいだよ。

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設定タグ:五条悟 , 呪術廻戦
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作者(プロフ) - ぽぽさん» ありがとうございます😭こんなにも嬉しいお言葉をいただけるなんて感激です🥲なかなかの不定期更新ではありますが、これからもどうぞよろしくお願いいたします☺️ (2月26日 0時) (レス) id: 371b148e61 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽ(プロフ) - 作者さん» 繰り返しコメントすみません🙇‍♀️この作品から作者様の書かれるお話に興味を持ち他の作品も拝見したのですが、どれも良い意味で読みやすく、言葉遣いもストーリーも好みに刺さりました ; ;素敵な作品を創って下さりありがとうございます💖 (2月24日 23時) (レス) id: cce9129f81 (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - 星屑さん» コメントありがとうございます。一風変わった設定を使いたいと思いこの作品を作りました!これからも楽しいと思っていただけるよう頑張ります! (2月22日 14時) (レス) id: 371b148e61 (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - ぽぽさん» コメントありがとうございます。内容は自分が納得ができるまで頑張って書いているので、お褒めいただきとても嬉しいです!これからも応援よろしくお願いいたします☺️ (2月22日 14時) (レス) id: 371b148e61 (このIDを非表示/違反報告)
星屑(プロフ) - 今までにないような作品で読み進めるのが楽しかったです!更新楽しみにしています🥰 (2月21日 5時) (レス) @page15 id: e29b44e719 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:作者 | 作成日時:2024年2月18日 0時

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