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「Aさんっ!お疲れ様です!」


件の帳が降りたという場所に到着した。何人かの補助監督や術師が既に駆けつけているようで、話し合っている様子が見られる。


「お疲れ様です。状況は」


「先程から変わりません。既に周辺の住民の避難は済んでいます。しかし、帳の中は…」


顔を曇らせ、私達は帳の方を見た。中の様子は分からないからどうしようもないのだろう。私が実際に調べた方がいいという話になり、帳の方まで案内してもらうことにした。


「Aさんが到着しました!皆さん道を開けて!」


早足で進むと全方向から「お疲れ様ですAさん」と挨拶が飛び交う。適当に返しながら、ついに帳の前に立った。


「先程、結界術を専門とする術師が帳を調査しましたが、もしかしたら特別な縛りで成り立っているかもしれない、とだけ」


「なるほど」


「最悪、Aさんは帳の方ではなく呪詛師を追うことに専念していただく形になるかもしれません」


つまり、中の人達を見捨てろと。

そんな訳にはいかない。少なくとも五条悟の安否が確認できるまでは。


「…帳、入れないんですよね?」


目を合わせて、復唱するかのように聞いた。補助監督はこくりと頷いて、帳に手を伸ばす。
すると、触れた瞬間にバチッと音を立てて弾かれた。完全に遮断されているようだ。


「誰が入ろうとしてもこんな感じで」


「…分かりました」


自分も一応、そう思い、帳と対面する。ゆっくりと手を伸ばし、指先が触れた。


「!?」


「これは…」


驚きの光景に顔を見合わせる。私の手は、帳に弾かれることなくスーッと入っていくではないか。


「な、なんでAさんだけ!?」


不思議なことに、唯一私だけは、拒まれることなく帳の中に入れるようだった。

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設定タグ:五条悟 , 呪術廻戦
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作者(プロフ) - ぽぽさん» ありがとうございます😭こんなにも嬉しいお言葉をいただけるなんて感激です🥲なかなかの不定期更新ではありますが、これからもどうぞよろしくお願いいたします☺️ (2月26日 0時) (レス) id: 371b148e61 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽ(プロフ) - 作者さん» 繰り返しコメントすみません🙇‍♀️この作品から作者様の書かれるお話に興味を持ち他の作品も拝見したのですが、どれも良い意味で読みやすく、言葉遣いもストーリーも好みに刺さりました ; ;素敵な作品を創って下さりありがとうございます💖 (2月24日 23時) (レス) id: cce9129f81 (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - 星屑さん» コメントありがとうございます。一風変わった設定を使いたいと思いこの作品を作りました!これからも楽しいと思っていただけるよう頑張ります! (2月22日 14時) (レス) id: 371b148e61 (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - ぽぽさん» コメントありがとうございます。内容は自分が納得ができるまで頑張って書いているので、お褒めいただきとても嬉しいです!これからも応援よろしくお願いいたします☺️ (2月22日 14時) (レス) id: 371b148e61 (このIDを非表示/違反報告)
星屑(プロフ) - 今までにないような作品で読み進めるのが楽しかったです!更新楽しみにしています🥰 (2月21日 5時) (レス) @page15 id: e29b44e719 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:作者 | 作成日時:2024年2月18日 0時

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